都会ネブリャン
主にゴールドリングなどの都市化された地域に住むネウリア。※正式な種族名ではなく、地域毎の異なる民族性を区別するためのWiki用表記。
ネヴリャンの里のネイティブネウリア達とは全く別の人種と呼べるほどの差がある。
レイン歴28年以降のシーグ軍による西方襲撃の影響によって、ネヴリャンの里から難民として出た者達がゴールドリングに流入し、その後根付いたものが都会ネウリアとなる。
このようにしてゴールドリングにおいては後からやってきた人種であるため、先住民であるアグドナとサーガルに比べ歴史が浅い。
史実上では、それに起因した様々な人種問題や文化の波乱などを巻き起こす。
基本社会
レイン歴70年以前までは法律上でも人権が保証されていなかったため、サーガルやアグドナに比べて全体的に社会的地位が低く、ネウリア軽視とも言えるレイシズム的な扱いを受けており、多くは多難な暮らしを経ていた。
貧しい暮らしを経てゴールドリングで数代を越したネウリアの殆どからは、伝統的なネヴリャン文化は失われている。
レイン歴70年頃、差別や性の在り方に疑問を抱いたネウリアの若者たちが、「錆の輪」という運動(後述)を巻き起こし、ここから都会におけるネウリアの扱われ方は徐々に変革を始める。
そしてレイン歴70年以後にネウリアにサーガルやアグドナと同等の人権を保証する法律が可決され、以後ネウリアに対する差別意識は漸進的に解消されてゆくこととなる。
レイン歴70年以前
この時期は「ネウリアの長所を活かせる仕事」が確立されていなかったため、よほど見た目や技術が良くなければあまり良い仕事に恵まれないことが多かった。
女性は建築業の内とび職に近いものや、見張りをする警備員、宝飾品を作るアグドナに混じって細い金属片を組み立てる職人などの能力を活かした仕事、
男性は子守りや軽作業、他は接客業、風俗業などの外見を活かした仕事など、
それぞれに需要は一応あるが、給料のいい仕事は一部に限られる。
貧困層になりやすい理由からネウリア全体の民度が下がり、他のエルタス人からは偏見を持たれる等、信用が低い風潮が根付く。(特に女性)
70年以前の男性
男性ネウリアの持つ「可愛くてきらびやかな見た目で、愛想が良くて口が上手い」という気質が非常に受け入れられやすかったため、一気に人気者となる。
愛想の良さと美麗な容姿からすぐに就ける仕事は接客業ではあるが、
中にはけばけばしい化粧をしたり、媚びた言動になっていくなどして、性的役割の強調に偏重していく者が多い。
更にアグドナの女性の影響もあってか、都会の男性ネウリアには一般的な観点での「女性的」な容姿をしている者も増えやすい。特に商人や接客、風俗などに携わる男性に多い。
性風俗などの売春とも言える行為で食いつないでる男性は、本来尊重し大切にしなければならない美貌を種族や性別問わずに売り渡しているため、ネイティブネウリア達の文化の視点からすると「種族の恥」と言われかねない。
また男性ネウリアが性と美貌を他の種族に売ることは女性ネウリアの心の治安を下げ、荒廃とさせることにも繋がるため、ネウリアにとって平和であるべき文化の基準からしても良いものとは言えない。
史実上でも男娼の男性ネウリアが増えた時期に盗賊の女性ネウリアが増える。
男娼ネウリアを買う客層はサーガルの男性が多い傾向。またペニスがあるという利点から女性の客も相手に出来るため、結果的に男性ネウリアは性的需要が高い。
70年以前の女性
男性ネウリアとは違い、女性ネウリアの気質は誤解を生みやすい上に反感を買いやすいものであったため、多くが多難な道を歩むことになる。
女性ネウリアは見た目が地味な上に無愛想であり、無口無表情で何を考えているのか分からないため得体が知れず、いざ口を開くと現実的なことしか言わない為、表面的な部分だけだとすぐに反感を買ってしまい、そこから不信を持たれてしまう。
その割に体格は矮躯であるため、ボディガード等の仕事に関しても雇い主の多くはサーガルを優先して雇うために、何か仕事を得るためのハードルが非常に高い。
仕事に関しては非常に真面目で頼まれた作業はしっかりこなすという気質も正当に評価されない(気付かれない)ことが多かった。
更に都市部では多くの男性が自身の美しさを金銭に引き換え独力で生きていくため、
守るものにあぶれた女性の治安が乱れ、ぶらぶらとアルバイトをして暮らしたり軽犯罪を繰り返す者が多い。
そのような女性には盗賊をやる者も多く、ちゃんと職を持っているものを除いてならず者のような部分もある。
こういった事情の影響により、他のエルタス人からは「ネウリアの女は大抵悪者」という偏見が強く根付く。
男性のように性風俗に就く女性も一応いるが、「見た目が美しくない、鉤爪が危ない」等の理由で男性に比べると需要が低いため数は少ない。
レイン歴70年以後
錆の輪ムーブメント(後述)や、ネウリアに人権を保証する法律が可決された影響により、都会におけるネウリア達の生活環境や水準は大きく変化を遂げることとなる。
男性であれば容姿以外を武器にした仕事を持つ者も増え始める。
男性ネウリア本来の能力を都会の仕事に広く適応を求めた場合、美的感覚やミームの伝達能力を活かしたデザイナー及び広告屋に向いている。特にネヴリャンと違い文章を書くという文化が存在することや印刷技術や広告の技術の影響もあり、ネヴリャン音楽とは違ったネウリア音楽の開発なども同時に展開する。(音楽に関しては「錆の輪」の存在も大きく関わる)
女性であれば「口が重く、秘密を守る」という気質があるため、銀行員や法関係の仕事が適職であるが、
何分愛想が無いことと、70年以前での偏見と不信が強かったため、ちゃんとした役職に採用されるまでのハードルの高さはしばらく根強いものだったと思われる。マスク等で顔を隠しているとまず信用されない。
都会の女性ネウリアにとっては字を書くこと、ペンを持つことが重要となっていき、ネヴリャンにおける「弓」が「ペン」に変わる。
具体的には成人時に切り落とした風切羽で弓を作る文化が都会では羽根ペンとなり、女性ネウリアの家に訪れると巨大な羽根ペンが常備されている。女性ネウリアと、他のエルタス人達とはここから親和していく。
「錆の輪」
レイン歴70年頃に差別や性の在り方に疑問を抱いた都会生まれの若者ネウリア達によって巻き起こされる活動およびその集団名。
ニューウェーブとも言うことが出来る、新たな場所と新たな世代でのネウリアの姿。
都市で数代を越しネヴリャン文化を失ったネウリア達の一部に、従来のような性の役割文化が崩れ、乱れが起きはじめるが、
そのようなネウリアの中から「性差を無くして統合する新世代のネウリア文化」を作り上げようとする集団が現れる。
それが「錆の輪」(Sabi no wa)であり、メンバーは「錆の輪」という集団名および活動に所属従事している。
錆の輪メンバーのネウリア達は従来のような性差があることを好まない。
「女が色や自由を失い、空を飛べなくなる必要はない」「男が脆く守られる存在で、美しくある必要もない」といった意識が基本認識であり、女でも羽根を染め、男でも銃を持つ。
従来の役割が逆転しているわけではなく、性差自体が薄れている。
活動としては主に軽量化・電子技術、電子音楽などを発展させようとしているという。
具体的には通信技術、飛行技術、レイブ音楽、男性ネウリアの筋力でも反動に耐えうる軽銃の開発など。
また、錆の輪の中心的存在として「矢桐ゆん」の存在が取りざたされる。
女性ネウリアでありながら電子音楽製作などの創作活動を能動的に行う矢桐ゆんの存在は錆の輪メンバーのネウリアの代表例とも称することが出来るセンセーショナルな存在。
音楽
主に電子音楽が中心。
ネヴリャン音楽と違い、歌詞と楽譜が存在する。
当初はネヴリャンの伝統音楽を電子楽器で再現したものが主だったが、その当時は電子楽器はあまり良いものが無かった。
また、ネヴリャンには文章が存在しないため、歌詞を書くという概念も当初存在しなかったが、
都会において文章やタイプライターがネウリア達の間に浸透していくと、その姿勢も急激に変わる。
印刷や広告などの技術とも絡んでいき、都会で特有に進化した新たなネウリア音楽が出来上がる。
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