サーガル

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サーガルの頭部(鎧装備)
サーガル公式デザイン資料 - フルサイズ版は ビロウス公式ストアにて無料でダウンロード頂けます。

サーガル(Sergal)とはサメに似た頭部を持つエルタス人惑星タルにおいて「人間」として認識される知的生命体、エルタス三種族の一つ。古代名及び語源はシグ(Sieg)。

サメのような頭部、ウサギ、イヌ、カンガルーなど一部の哺乳類、爬虫類、鳥類など様々な動物の特徴を彷彿とさせる複合的な姿をしている。

卵胎生であり乳房および授乳能力は無い。結果として爬虫類と哺乳類の中間的形態をしているが、厳密な分類は不明。

惑星タルに居住するエルタス人類の大多数であり、その人口はアグドナと同等かそれ以上に及ぶ。「レイン将軍」もサーガル族に属する。

ネット上においてしばしば「凶暴な人喰い種族」であると思われている風潮があるが、これはレイン将軍のキャラクター性のみが極端に広まったことによる誤解であり、サーガルという種族全体の傾向及び特徴ではないことに注意。

概要

単純で楽天的な性格であることが多いが、その上で繊細な面もあり、総合的には感覚的な人々である。

信心深い部分もあり、同じ意識で統率されると全体が一つの意思で動いているかのように働く。

男女の違いは生殖に関した部分以外は一切存在せず、容姿、筋肉などの身体能力、性格の傾向、仕事や家庭での役割に性差を持たない。

原種は北方種で、そこから派生した南東西の地域ごとに異なる形態と民族性があり、個性の細部や立ち振る舞い等は各地域の文化に左右される。

エルタス三種族の中では最も動物的な要素が強く、優れた直観を持ち、第六感や野性的本能に秀でているとされる。

論理的・科学的・技術的分野には基本的にほぼ全く不向きだが、自然の神秘、超常現象などの理屈では証明できないものに携わる能力は最も高いものを持つ。

アグドナとは種族全体で相性が良く、お互いの長所が不得意分野を補い合う形で、噛み合う歯車のように強固な相互協力関係が出来上がる。ネウリアが男女でそのような陰陽に喩えられる協力関係を持っている傍ら、サーガル・アグドナは互いの種族で陰陽の関係を持っていると言える。

地域別の違い

極西部(ネウリアだけが存在する地域)を除いて惑星タルのほぼ全域に広く分布しており、各地域毎で形態や文化などに細かな違いが存在する。
最も巨大な分別では北方種南方種の二大種が基本だが、そこに北方亜種の西方種、北方と南方の混血である東方種も加えて、大まかに北南東西の4種があげられる。

  • 北方サーガル…全てのサーガルの原種。北部の原生林と近接な地域で、至って民族的な暮らしをしている。自然に対する強い恐れがあるため臆病で、洗脳されやすい。南方種よりは体が大きいが、そこまで筋肉質ではない。表面的な外見だけ見ると男女の区別がつかない。レイン将軍登場後は暮らしぶりが急激に変貌する。
  • 南方サーガル…最も文化的で、文明化された地域でアグドナと共に住む。民族性などは最も人間的とも言える。サーガル人種の中で最も小柄で細身。他のサーガル同様、生物的には男女の違いはほとんどないが、アグドナの影響を受けているため、服装や髪型や仕草、そして文化的な役目に比較的明瞭な性差が見られる。その為、男性や女性を見分けやすい。
  • 東方サーガル…北方種と南方種の混血で、歴史は比較的新しい。サーガル人種の中で最も大柄で筋肉質。南方種同様にアグドナと暮らしているため文化や文明の度合いは南方と似ている。高度な狩猟技術を持つため北方種のように自然を恐れない。
  • 西方サーガル…北方種の亜種。数は少ない。北西に住み、ネヴリャン地方と場所が近いためネイティブネウリア達と交流があり、文化も詩や踊りなど「美」に関したものが多い。シーグ軍によって大多数が虐殺されたため、史実上では滅びた扱いになる。

北西間に関しては毛の色、住む場所、文化的や伝統が異なるだけで、他の身体的特徴に関しては元来ほぼ同じと言える。しかし、シーグによる西方大虐殺を受けての西方種の絶滅と、戦中から戦後に巻き起こる北部人と東部人の混在(復興期の間にレオノの職人達を経て齎された)の後、北部人の身長比率は平均して上昇し、より多くのグループに広がる。

ゴールドリングへ亡命した西方サーガルの僅かな生き残りの人々は、難民受け入れを歓迎してくれた異文化の地に対し強い畏敬の念を抱き、西方としての血統にはそこまで関心がなく、兼ねてより西部の地で培ってきた芸術的才能を生かしてゴールドリングの社会に容易に統合された。そのため、現代においてもはや純粋な西方サーガルというものは存在せず、血統は他のサーガルの血と混じりながら消滅していくものと考えられる。

ゴールドリングは様々な地方からやってきた人々が混在するため基本的に混血のサーガルが多く存在し、南方種ベースの亜種には黒や灰色の毛をした者も多く、よって全ての南方サーガルが純南方種のように低身長とは限らない。純南方種だけで構成される貴族達はゴールドリング創始当時から貴族同士の結婚・近親交配を繰り返しているため、他の亜種の血を一切混じらせておらず、非常に細身で小柄な体格と茶色い毛皮を保っている。

レイン歴50年以降は混血種の多様化により、地方別種族よりも国籍のほうが重要視されるようになる。

身長

平均身長はおおよそ183~196cmほどで、他のエルタス人種と比較して最も平均身長が高い。

レイン将軍の場合は突然変異によりそれ以上の身長があり、年々更に増大している。レインの身長はレイン歴28年までは約210cmだったが、戦争終了時のレイン歴40年頃に投獄される間際の身長は230cmに達していた。

一般的な成人のサーガルの平均身長は約183~196cmではあるが、地域差や亜種に基づく基本差異はある。

レイン歴50年以降は前述した混血種の多様化により北方種南方種共に平均身長が向上する。(純血を保ち続けているゴールドリングの貴族は除く)

形態

基本となる毛の色は背中側が濃い色、腹側が薄い色の、境界のはっきりしたツートンカラー。まれに模様が入る場合もある。

主に南方東方など都市部のサーガルは毛染め文化によって派手な色に染めている場合もあるため、人工的に複雑な模様や自然にはあり得ない毛の色を手に入れている者もいる。

全身は毛で覆われており、「頭髪」に当たるたてがみの他は耳の根元、尻尾の付け根、胸骨周辺、手首、踵の毛が部分的に長い。

頭部

サメのような尖った鼻先が最大の特徴で、後ろ向きに伸びる尖った耳がある。

耳は完全に毛で覆われており、更に耳の穴はほぼ真後ろに開いているため、猫や狐など地球の動物と違って耳の穴は側面からは見えない。

鼻先から頭頂部にかけてはほぼ真っ平らだが、額の高さは地方の種類によって違う。

首の後ろに伸びる「たてがみ」が、彼らにとっての髪の毛に相当する。装飾品を付けている、たてがみを前に持ってきて前髪を作っている等、ファッションのためのバリエーションは様々。

サメのような鼻は、乾燥した場所においてはあまり意味のない代物だが、瘴気と湿気の満ちる森の中では非常によく機能する。

瞳の色の大多数は灰色~薄い青、または灰かかった色で、彩度の高い色は比較的珍しいか、もしくはアルビノの場合のような遺伝子疾患等によって起こる。鮮やかな青緑色などは西方サーガルに多く見られる。

金色の瞳はレイン将軍およびその子孫のみに見られる。

北部の奥地を除き、一般的な大人のサーガルはワニのようにやや横向きについている。これにより立体視は苦手だが、広い視界を確保する。

北方サーガルだけは大人になっても目が正面を向いているため、ある種のネオテニーと言える。

瞳孔の細さは猫のように光の量で変化する。

一般に、北方種は柔らかい毛皮、東方種は固い毛皮、南方種は短い毛皮を持っている。これには個人差がある。

毛皮は砂塵や外敵から身を守り、互いにそれを毛づくろい等でよく手入れする。

一部を除き、全てのサーガルは背中側に暗色、腹側に明色のツートンカラーを基本に持つ。

珍しい模様で比較的よくあるのは白い割合の多いもの、濃い色の割合が多いものなど。特に前者は北方人に多く、後者は南方人に多いといわれる。

縞模様やまだら模様などの模様を持つことや全身黒、全身白などは非常に稀。生まれつき白い部分と濃い部分の反転したようなものは存在しない。

北方の第一色は灰色、東方は暗色、南方は茶色である。

しかし、もっとも多数を占めるのは混血のサーガルであり、彼らは様々なバリエーションとパターンがある。

生まれつきのビビッドカラーは基本的に存在しないが、南部や東部では毛皮を染める文化により更なるバリエーションが見られる。

鳴き声

喉の仕組みは鳥類に似ており高めの声であるが、一般的な言語のほか、様々な「鳴き声」を出す事ができる。

北方種などの原始的な生活をしているサーガルは、オウムの叫び声のような音、犬が鼻をすするような音、馬のいななきや鹿などの、笛のような通る音などを使い分ける。

例:

  • 「ピャー」「キョーッ」「キョンキョン」「ピィ」等に形容出来る、鹿の鳴き声に似た鳴き声を出す
  • 突撃する際に「ヒャーーーッ!」と甲高い声で叫ぶ習性がある
  • 「くう~」「くーん」といった犬のすすり泣くような声を出す
  • 脅えているときは「ヒャンヒャン」と鳴く

サーガルの口は言葉を扱うことに向いていないため、基本的にボディランゲージや鳴き声によるコミュニケーションを多用する。頭骨の大きなサーガルほど声が低くなる。

主に鳴き声でコミュニケーションをとるのは北方サーガル西方サーガルで、特に北方種はほとんどが鳴き声のやり取りであり、人間的な言語がほぼ存在しない。

東方サーガルも鳴き声を使うが、北方~西方よりも少し野太い感じである。人間的な話し言葉も使うが、かなり動物的になまっている。

南方サーガルは異種族も多い地に暮らすためほぼ口語のみで、鳴き声によるコミュニケーションは廃れている。

口と舌

口の端と目の位置はほぼ同じ位置にある。口は爬虫類のように大きく開く。

長い首は強靭であり、鳥類や爬虫類の喉と似た構造を持ち、食物を丸呑みにして食べるのに向いている。

歯は少なく、片側で合計6本(全て合わせて合計12本)しかないが、生涯に何度か生え変わる。

下顎中ほど~先端にかけてまで太くなる黒い下唇がある。唇や顎の厚さは地域の種類別で差がある。

口や喉は丸呑みに特化していて、歯も少なく顎の力も強くないため、咀嚼や噛み付き攻撃には適さない。

大きな食べ物は道具で切らなければ飲み込めない。味覚はアグドナに比べると大雑把である。

最大で子豚サイズのものならそのまま呑むことが出来る。

舌は先細りで、それなりに長く突き出せる。喉奥付近になると舌の両サイドには手前向き斜めに切れ込んだようなヒダがある。

舌の先がヘビのように割れている者もいるが、これは生まれつきではなく単にファッションや戦化粧の感覚で切っているだけである。

割れた舌先を持つサーガルはレイン将軍が最初で、他のサーガル達のはみなレイン将軍を見習って真似たことになる。つまり舌先を切るファッションや風習はレイン将軍が台頭する以前は存在しなかった。

胸部、胸骨

腕から胸~腕、肩、胸板、腹、胴周りにかけては人間に近いが、胸の中心からは「く」の字型の胸骨が大きく飛び出しているのが特徴。

胸骨の位置や高さには個人差がある。恐らく筋肉を支えることや、背をまっすぐにする働きがあると思われる。そのため純北方サーガルのように前屈みで動物的な姿勢をしている者ほどこの胸骨は目立たない傾向がある。

サーガル用の装甲や衣装は胸骨がある部分は盛り上がってるか、そこだけ開くような構造になっている事が多い。

2009年頃のデザインでは女性に人間のような乳房がある描写がされていたが、現在の設定では没化しているため、女性も男性同様に平らな胸を持つ。

肥満により脂肪を蓄えることはあるが、乳頭及び授乳の機能は持たない。

引きしまったスレンダーな体型であるが、しばしば肥満により脂肪を蓄えることがある。

手足、尻尾

指は手足ともに4本で、齧歯類の指に似ている。足はウサギやカンガルーに似る。

手のひらの、物を掴む時に接する部分は毛が無く、滑り止めの役割を果たす。

脚は動物の脚のような趾行性(爪先立ち)。北部の森に住むものはよりこの傾向が強く、より動物的なプロポーションを持つ。

サーガルのもっとも強力な武器はこの脚から生み出されるキックおよび武器を構えた体当たりである。

足指は真ん中の指と爪が大きく発達している。全ての指は自由に動くが、ものを掴むことは苦手である。その代わり、長距離を走ることを得意としている。長く走る為に、足の肉球は、手の肉球に比べて硬く、黒い色をしている。

先細りの長くしなやかな尻尾の先端には房毛がある。一般に、東方種・南方種のものは北方種のものより短い傾向にある。舵の役割を持つ。

動き

指を丸め、腕を振り、人間と同じように歩く。走るときは指を突き出し、中央の指に体重を乗せて走る。

一歩一歩のステップが大きく、カンガルーやウサギのように跳ぶようにして走る。通常は腕をふって歩くが、何か道具を持っている場合、尻尾を腕の代わりに舵として使う。

ジャンプはバネのように動き、長距離を跳ぶことが出来る。また、強いキックを繰り出す。サーガルはエルタスの3種族の中でもっとも瞬発力と持久力に優れている。

年齢

加齢に伴う成長は地球人よりも早く、10歳になる頃には若い大人に該当する(10歳未満で既に地球人で言う14~16歳に相当)。その分寿命も地球人に比べて短く、60歳が大凡の平均寿命。

加齢すると顎先の毛や耳の毛が伸びる、頬がこける、目の周りのくぼみが大きくなる、皺が出来る、皮膚がたるむ、犬のように顔の方から白い毛が混じってくるようになる等の相応の外見変化が見られる。足腰が弱ることもあり、関節の軟骨が萎縮するため背が曲がる者もいる。寿命及び加齢による外見変化に関して性別による差は無い。

成人年齢に関して、北方原種は地球人で言う昔の日本の成人年齢(14~16歳)と同様の年頃がその扱いになるため、10歳に達する前に成人する。

【※暫定】南方はかつては成人年齢という概念自体が存在しなかったが、ゴールドリングで暦というものが浸透するにつれ明確な数字で定められるようになる。恐らく都市部では成人と認められる為により時間がかかる。

子供

エルタス人全てに共通する特徴として、は生まれたばかりの頃はどの地方のサーガルも全身灰色でふわふわの姿をしている。

地球人の年齢にして2歳を過ぎる頃には全て生え変わりその地域に準じた色の毛になってくる。

子供のサーガルはみんな目が正面を向いており、北方サーガル以外は成長するにつれて横を向くようになる。そのため、目が正面向きのまま大人になる北方サーガルネオテニーと言える。

生後しばらくはウサギのように跳ねて移動することが多いが、比較的早い段階で二本足で歩けるようになる。子供の成長は早く、10歳で既に大人といえる体格になる。

子供の遊びは、北方サーガルなら同じくらいの子供と原生生物が相手だが、危険な遊びをするあまり死ぬ子供もいる。

南部中東部のサーガルはアグドナ等の他種族の子供と色々な遊びを考え付いて行う。

生殖器と生殖の仕組み

女性器は陰核包皮部分に舌のような触手があり、男性器はこの触手に掴まれやすいように竿にくびれがある(くびれには個人差がある)。

女性器にある触手については、恐らく元来の役割はどのような状況下でも男性の勃起を持続させ、射精が終わるまで膣内から抜けないように巻き付いたままで、繁殖を確実にするためのものと思われる。このような生殖法を行う理由としてはサーガルは元々臆病な生物であるため、生存の厳しかった時代は勃起を持続させるのが難しかった可能性がある。また普段は蓋のようになっているが、女性がその気にならないとなかなか開かないため、強姦などを防止する役割もある。

男性器は先端が先細りで、若干人間の亀頭に近い雁部分がある。仕組みは地球の哺乳類と同じで、竿の部分は普段は鞘の中に収まっているが勃起すると根元から先端までが全て露出する。睾丸も哺乳類同様体外にある。

発情は不定期で、妊娠期間はおよそ6-10ヶ月、妊娠中であってもほとんど普段と変わらない生活を行うことができる。一度に一人または二人の子を産む。特定のパートナーを持たず、群れ全体が生まれた子どもを家族として扱う。

※生殖器の画像資料はサーガル種族公式ガイドブック有料版にてご確認頂くことが出来ます。

食性

元来形態面的には何でも食べることが出来るが、北方種は動物の肉を中心にした肉食性、南方種は魚や虫や植物などを中心にした雑食性。

しかし惑星タルでは動物と植物の違いがほとんど無いため、食性の違いに関して栄養的な差は実際大した問題ではないと言える。

北部では大きな動物の獲物を好んで食べ、時期によっては小動物や虫や草なども食むことで季節を乗り越える。

南部では調理も発達しており、ネヴリャンほどの種類には渡らないが一部の虫も一般的な食事として食べるが、あまりにグロテスクな外見の虫を食べるには抵抗があるなど実際の栄養よりも見た目で選り好みをする傾向がある。

生態・文化

東西南北で文化や社会性には大きな違いがあり、各々歴史に沿って大きく変化していく。

大まかに二分すると北方種西方種は長い間原始的かつ伝統的な暮らしを、南方種東方種アグドナとの接触の影響により比較的早期から文化的かつ発展的な暮らしに触れている。

北方サーガルは全てのサーガルの原種であり最も古い歴史を持ち、南方サーガルも元を辿れば北方から南下してきた北方サーガルの一部がルーツにある。

東方サーガル達は全て南北の混血種で、一旦南に根付いた南方サーガルの一部が再び東北方面に向けて進出し、その中間地点となるリベンク山脈周辺で同じく南下してきていた北方サーガルの一部と混ざることによって発生した。

[[北方サーガル]達は自然と隣接した環境下で狩りと宗教が中心の原始的な生活を長く続けていたが、レイン将軍による支配後は生活ぶりが一変し、その後戦争の影響を経て東部や南部同様に文化発展する。

西方サーガル達はレイン歴33年頃のシーグ軍による西方大虐殺を受けたことにより、純粋な西部の文化は降途切れることとなる。

性格

性格に関しては地域による違いが大きく出るが、おおむね単純で楽天的な思考をしている者が多い。

しばしば神経質さ、臆病さを見せることもある。

目の前の事以外を考えられないため、悪い面では忘れっぽいが、良い面では特に根に持たない/これといった深い恨みを持たないことがあげられる。

行動や動作も大振りであるため、細かい作業や神経集中を要する作業には向かないが、直観的で、自然や野生生物に対する全体的なセンスに長けるために狩りを得意とする。

論理的な思考は苦手で、思考能力は人間の14歳程度とされるが、前述の如く直観的センスは歳をとってもあまり衰えずに残る。

基本的に善良な人々だが、単純ゆえに騙されやすいところや直接的な犯罪に結びつきやすいところがあり、詐欺の被害者になったり、ケンカや性犯罪などを起こしやすい。

社会性

基本的に群れで行動するが、イヌ科のように群れの中にアルファや統率者や階級は作らず、強いことは良いことだという発想こそあるが、強さによって人の上に立つという発想はあまりしない。

北方種原生生物に接近した場所に住んでおり、外敵であり親のようなものである自然環境や生物を絶対のものとして畏怖することで群れを構成しているため、自分達の中に絶対的に強いものをつくろうとはしない。 (一族の中に野生のオオカミの模範的な役割分担は存在する。)

南方東方種のサーガルは北方種達とは違い、技術や文明等の発達した環境下に住んでいるため、自然環境を自分達を支配する畏れるべきものと認識しなくなっており、自分達同士で力比べを始める文化がある。

ただしその力比べは主に狩猟やスポーツ等で発揮され、強さによる個人の支配自体は起きない。

リーダー

レイン将軍のようなリーダーやヘッドの立ち位置は、北方ではだいたい年長者や、その群れ内で信頼を置かれている者から受け渡されることが多い。ただ北方サーガルは言葉を交わさずとも「集団の意思」を理解できるため、自然とポジションが決まる。書き言葉どころか鳴き声以外の言葉さえ殆ど持たない北方サーガル達には「成り上がる」という意識はなく、「本人も含め役職が自然に決定する」といった仕組みになっており、オオカミなどの野生動物に似ている。

東方においては武術の手合わせや軽い試合などが行われて、ある程度の人為的な決定や推薦などがある。

南方では戦闘自体が珍しいため、強い者より、経験の長い者がなれる。戦いのリーダーというよりは役職の上での上司といった意味合いが強い。

言語

北方には言葉(人間のような言葉)が殆ど存在しない。わずかな単語や、鳴き声や動作での意思疎通を行う。北部に少数いるアグドナも同様なため、彼らの物々交換は非常に素朴。文明地域との関わりのある人々は流暢に言葉を話せるが、一般的に文字は書けないという。レイン将軍リーリックも、最初は殆ど言葉を知らなかった。文字は生涯扱えなかったらしい。

近代では北方の人々もほぼ共通語を話せるようになる。

東方ではゴールドリングから来た話し言葉を使うため、ほぼ全ての人が言葉を話すことが出来るが、かなり動物的に訛っている。文字を読み書き出来る人は少ない。ゴールドリングから来た行商人はそれらを扱える事が多い。

南方ではほぼ全ての人が流暢に言葉を話せる。文字は習わなければ読み書き出来ないが、識字率は40%くらいに上昇しする。現代では教育の中に組み込まれているため、多くの人々が読み書き出来るようになる。

性差

元来、サーガルには外見性格共に性別による差は無い。

南部や東部に関してはアグドナ女性の影響によりファッションなどの面において性差はあるが、「一見可憐でしとやかそうだが正義感が強く一本気の通ったところがある」というメンタリティがあるのが特徴。

生殖に関する権限については、生殖器の仕組みから基本的に女性にある形になる。その関係からか家庭内では女性のほうがやや肝が据わっている節はあるが、家事等での役割自体や外で仕事をする分には性別による差は無い。

生態的に授乳を行えないため、子育てに関して男女間でどちらが子供を育てるかといったような偏りが発生することは無い。生態的構造がより地球人に近いアグドナとははっきりとした違いとして出る。

恋愛と性的関心

地球人とは違い、同性愛に対する抵抗感を基本的に持たない。

これはエルタス人全般に普遍的に見られる特徴であり(アグドナの場合は若干異なる)多数の群れからなる大家族の中で同性のカップルがいることは普遍的に存在する。

特定のパートナー一人に執着するということも基本的にしないため、つがい関係はあるがカップルや伴侶以外の相手の子供を産むことも普通である。

家庭と育児

基本的にどの地のサーガルも群れもしくはグループを作って暮らし、そのグループが家族単位であるため、子育てをする際にも同じグループ内であれば特に誰の子供という区別をあまりしない。

都市部においては、単独で子育てをする場合夫婦共働きである場合が多いため、両親の外出中、子供は安全のために育児施設などに預けられる。

アグドナとの共同生活をしているサーガルが単独で子育てを行うことはほとんど無い。

育児の際には、北部では大型原生生物の体液や植物の汁を与えるが、産業生産体制が確立している東部南部では幼児用の食事が作られており、特に南部ではベビーフードが一般的。

職業

主に兵士などの戦闘員か、土木作業員、警備員、ボディーガードなどの肉体労働の他、また自然への感受性に優れているので生物研究家や酪農家などにも向いている。

シーグ王国では一部のサーガルもそのような研究家として、アグドナの技術奴隷と共に徴用される。

自然や生物への直観的な対応能力や強さを大いに発揮できる狩人や漁師も非常に適職。特に東部では狩猟技術が発達しているため、東方サーガルの多くは狩人や漁師として熱心に狩猟を行う。観光地や商隊の多く通る地域では地元の原生生物に詳しい猟師サーガルがガイドを兼ねていることもよくある。

また、サーガル全体に共通する信心深さからほぼ種族全体で祈祷師や呪術師に適した能力があり、北方の者は特にそれが強くほぼ全員が呪術師とも言える。祈祷師は主に冠婚葬祭、雨乞い、日照り乞い、お祓い、などの神事を行い、呪術師は願掛けまじない、呪い、占い、などの呪術を行う。両方もしくはどちらかを行うにあたり神通力をもつためには惑星タルに点在する計数十箇所の祠を巡礼しなければならず、いくつかの聖地はタリクシアン植生内にあり、特にマゴイシタの祠への巡礼はかなりの危険を伴う行いである。

シグ時代(古代)

「サーガル(Sergal)」という名称は惑星タルの公用語であるゴールドリング語での発音・名称であり、紀元前数百年前に南部でゴールドリングが設立する以前は「シグ(Sieg)」という名だった。「シグ」は古代においてサーガルという種族自体を示す言葉であると同時に、シグ語で「我々、私」を意味する言葉でもある。同時に全サーガルの起源の地である北方の地自体を示す言葉でもあるが、ゴールドリング語において「サーガル」という種族名が確立した後は、地方名を示す場合は「シーグ(Shigu)」という呼称・表記を行い区別されるようになる。

サーガルは素手ではあまり強い攻撃力を持たないため、シグ時代の特に武器を持つ以前は基本的に無力で弱い存在であり、巨大なタリクシアン生物から逃げ回りながら虫や小動物などを捕まえて暮らしていた。そのような環境下で屈強なタリクシアン植生の肉質生物も容易く切り倒し森全体の生態系維持を行う狼(タリクシアン・アソシエーター原種)に対し強い魅了と信仰心を持ち、これが近代に至るまで続く北部での狼信仰の礎となる。

紀元前1000年以前に北方サーガルの一部がと共に北方の原生林を抜け、長きに渡る旅の末に南部に辿り着き、後の南方サーガルとなる彼らはアグー(古代アグドナ)と出会いコルビロウス塩湖のほとりに集落を築く。これが後のゴールドリングとなるが、お互いにまだ言葉でのやり取りが出来上がっておらず公用語が存在しなかった頃の南方サーガルもまた「シグ」である。

北方は元来アグドナがほとんど存在しないため、原始的な暮らしが長く続き、「シグ」という名は「戦う力が無く、弱くて臆病な人々」のグループを示す名称としてレインによる北部統一に至る以前まで存在していた。詳細項目:シグのクラン

武器と戦闘能力

サーガルはエルタス人内で最高の疾走速度、ジャンプ力、及び持久力を持つ。

専ら接近戦~中距離戦を得意とし、槍や剣などの接近武器を主に扱う。骨は丈夫だが、腰付きは細いためあまり重い装甲は身に纏えない。

兵士達は「サーガル鎧」と呼ばれる独特の装甲を身にまとう。(後述)

主な武器

槍、投げ槍、長刀、両手剣、サーベル、スリングショット。しばしばメイス。装甲に付けるレッグブレードや、爪に金属をつけて殺傷能力を高める道具もある。

盾はあまり使わない。(腕につけるタイプはある)

動体視力は非常に良いが視力そのものは低く、目が横向きについている関係から一点の的を絞り見ることができないため、銃などの飛び道具は特殊な装備による補助がなければまともに扱えない。散弾銃であれば補助無しでもどうにか扱える。

レッグブレードや爪に付ける金属武器については主にシーグ占領時代に開発された。殺傷能力が高く、割と非人道的な武器であるため嫌われている。

素手の場合

突進、突進からの体当たり、突進からのジャンプ蹴り、噛み付きからの投げなど。

噛み付きそのもののダメージはネウリアほどではない。基本的に走ってからの攻撃になるので、狭い場所では不利。衝撃属性。

戦闘スタイル

基本形は回避力と攻撃力。ジャンプ力を活かした立体的な動きが特徴。

狩りや戦闘の際は集団によるチームプレイを得意とする。高いスタミナを生かして長距離を走り、逃げる相手が力尽きて弱るまでどこまでも追いまわす。

一つ一つの動作が大ぶりなため俊敏さはネウリアに劣るが、走り出した時の最高速度はエルタス人の中で最も早い。

防御面はあまり気にせず捨て身タックルな攻撃を行う。突撃中のサーガル達はアドレナリンを大量に分泌しており、多少のことでは引き下がらず、思考もほとんどしておらず痛みにも鈍くなっている。そのため攻撃力自体は非常に高いが、賢い指導者がいないとただのレミングになり下がる。

サーガル鎧

サーガル族に纏わる道具で有名な存在の一つ。地域別で作りや用途が異なり、特に南北ではルーツが全く異なる。

北部と南部

北部のものは古来は原生生物と戦うために着る骨などを組み合わせた実用的なもので、それ以後からシーグ立国まではセラミックの原料が含まれる沼地の土をスコップ等で掘り、掘った粘土を乾かして粉末状化させたものに植物の繊維を混ぜて高温で焼成する形で素朴で原始的な鎧を作っていた。原生生物を模したものであったり、頭部や胸などの大事な個所にのみ被せて紐などで括っておくような簡単な出来。

北方の地でシーグ王国が興ると、レイン将軍によって東部のアグドナ職人達がいわゆる「技術奴隷」として連れてこられ、徹底的に改良された純戦闘用の鎧が完成した。これが現在、一般的によく知られている「サーガル鎧」である。このような鎧は元来の北方では技術などの不足により作られることは無かったものであるが、シーグ立国後は東部の技術とアグドナ技術者の確保により急激に技術化が進んだためそのようなものを作り上げることが出来た。

南部原生生物がおらず、脅威となるものは盗賊くらいであったため、主に鉄製の装飾的な儀礼用の鎧が発達した。そして交易がはじまり、東部のアグドナが今の鎧の雛形を作り上げた。

東部と西部

東部では鉄が産出しないため、南とは別にセラミックの鎧が発展する。東部では早くからセラミックを素材として確保しており、アグドナの技術が加わることによってより良質な出来となっていた。生物を利用したものも多く、これは北方と同様だが、戦争の前後で急激に変化する。

西部は北方古来のものと同様に生物素材からなり、軽装で装飾的。しかし西方サーガルは史実として滅びているため、あまり多くの情報は無い。

北方サーガル

北方サーガルにて記述

南方サーガル

南方サーガルにて記述

東方サーガル

東方サーガルにて記述

西方サーガル

西方サーガルにて記述

 

ギャラリー

余談

最初期のサーガル

名称に関しては完全にMick Ono氏による語感センスだけで命名がなされている。

ネウリアタリクシアンのように具体的な由来は存在しない。

ヒンディー語に海や湖などの水辺を示す「サーガル」という単語があるが全くの偶然であり関係は無い。

海外サイト、特にケモノに関した場所においては画像掲示板を通じて設定以上にその姿と名前が知られており、ビロウスという創作世界のことは知らなくてもサーガルの存在だけは知っているファーリー・ファンダム(ケモナー)は多い。

モチーフについてはファンの間で度々議論の的となるが、厳密な事実と言えるルーツは存在しない。

しかしルーツに近いものやデザインの上でモチーフとなったものはある。その一つは「戦闘機」で、生物のモチーフとしては「ウサギ」「カンガルー」など。

時期によっては公式から「毛トカゲ」や「サメの魚人」等といった呼称が出されていたこともあったが、今現在の公式上では特に地球上の生物の分類を借りた獣人としての呼称は定められていない。

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