路守り
路守り(みちもり、Road Guard)はゴールドリングの法のもと制定された組織『黄金の輪の騎士』の代表的な一職種である。
概要
同じ『黄金の輪の騎士』である「庭園騎士」とは役割を異にする。庭園騎士はゴールドリング中心領域の象徴として、宗教・儀礼的な職務を主にしており、構成員は身体的・人種的に限られた条件を要する。路守りの人数ははるかに多く、構成員も多岐に渡り、その職務は交易によって国益を担保することが中心となる。ゴールドリングの呼吸口である、黄金の輪を貫く「塩の道」を守る彼らの仕事は、砂漠の道だけでなく国全体や周辺の交易路にまで及ぶ。その歴史は庭園騎士よりもずっと長く、ゴールドリングの法が定められる以前に起原を遡るという。
『黄金の輪の騎士』は従来、国外の人々にとって身近な存在であり、レオノへ通ずる交易路やゴールドリング市街で昼夜問わず警護や案内ときに雑用までこなす彼らは高く評価されていた。近代では庭園騎士のきらびやかな印象が広く知られるようになった為に、遠い地域の人々の間でたびたび両者の誤解が見られる。
塩の道での職務
塩の道からゴールドリングにかけて、バイオハザードや違法な取引を防ぐ為にいくつかの関所・検疫所が設置されている。ここではタリクシアン生物を扱う資格をもった赤庭師の指導の下、路守りたちによって輸入・輸出の品、商人の身分証明などが精査される。後述するが、同資格を持った路守りが重宝されるのはこのためである。塩の道には「砂まくら」(巨大なものはザブトンとも呼ばれる)によって頻繁に道路が破壊されており、これらの災害に対応し、修復する土木作業も路守りの仕事となる。
エピソード3『縁日にて』では闘技場やタリクシアン生物の輸送檻、市場の警護などに携わる路守りの姿が描かれている。西方ベトラ音楽団の人々が砂漠を渡るための護衛・案内役を勤めたのも路守りだった。
職員
条件に身体的・人種的特徴を要する庭園騎士と違い、健康検査に問題が無く、一定の訓練を受けたエルタス人であれば路守りになることができる。訓練内容は実務に重点を置かれる。
庭園騎士のようにモラルや歴史・法への理解は専門性を必要とせず、義務教育程度のものでよいが、「赤庭師」「流通」などの専門知識・資格をもつ者は前述の理由から重宝され、路守りを統率する指揮官として働く者の多くが何らかの有資格者である。
装備品
『黄金の輪の騎士』は黄色みの強い金属製の鎧を特徴とし、ベースは同一の意匠からなる。路守りの鎧は軽量で頑丈、実務的な装備として作られており、儀礼用に統一された庭園騎士の壮麗な鎧とは対照的である。
この金属製の鎧は、ゴールドリングの発展に伴う長い歴史を持つため、地方や年代によって大小の違いが見られるが、国から発行された路守りの胸章で見分けることができる。
近代の路守りの装備は、その多くが軽装であり、上半身など身体の一部を金属で覆うものであるが、可動部のつなぎとしてタリクシアン生物から得た素材も良く使われている。ほとんどは豚と牛の皮で、馬の皮を使うこともある。特に路守りのサーガルは脚、アグドナは腕を命綱とするため、これらの部分は特に柔軟性と丈夫さを求められる。甲冑部分をすぐに取り外して身軽な作業着を兼ねる工夫のされたものもある。
胸章
路守りの胸章は「石」、「海」、「太陽」、「光輪」、「鏡」を配した盾形のバッジ。「石」と「海」でゴールドリングを表す。
「石」は置き石のように円状に並び、背後にはコルビロウス塩湖を示す海が描かれている。上部には太陽であるビロウスとその光輪の意匠、そして下部には太陽を映した水面が「鏡」を表す。
「石」はゴールドリングにおいて大きな意味合いを持つ要素であり、法律、金属、家、文字などを象徴する。ゴールドリングの法律は石の属性に基づき、法関係を担う貴族が「血の石」という名称を持つこともこれに起因する。「金属」はゴールドリングで製造され用いられる装備品の主要な素材が金属類であること、「家」は古くからある巨大な岩を加工した建築物や砂壁造りの住居、「文字」は石に刻まれる書き文字に由来する。
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