原住民ネブリャン

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北西の祭り。西方サーガルとネヴリャンのネイティブネウリア達。

ネヴリャン(ネブリャン)またはネヴリャンの里(Nevrea land)とは、惑星タル西部に存在する地名。ネウリアの故郷であり発祥地。
そこから転じて、ネウリアという種族自体の別名。より現地訛りの呼び方。

大部分をネヴ山脈が占め、北西の西方サーガルがいる地域を除き、エルタス人ではネウリアだけが住む。
都市化されておらず、この地に住むネウリア達は男性同士の恋愛文化や、それに絡んだ女性ネウリアの厳格な掟といった、他のエルタス人とは大きく異なる独特のユニークな文化を持つ。

北西の一部はかつて西方サーガル達と親縁があったが、レイン歴28年シーグ軍西部侵攻によりその関係は壊滅・断絶する。

ネイティブネウリアの文化

ネヴリャンのネウリア達

「弓矢」と、独特な「歌と踊り」の文化を用い、小動物の狩りや豆などの採集を行って暮らす。男女協力しあい、時として巨大な原生生物の脅威を退けることもある。
独自の言語があり、ここにいるネウリアは惑星タルにおける公用語をほとんど使えない。言葉は詩や音楽を基調としたもので、アイヌやアボリジニのような口承文芸。
文字も存在せず、情報の全てを口頭で伝える。羽の色の組み合わせや、踊りのパターンなどが意味を持つことはある。
歌と音楽が中心の文化ではあるが、歌詞や楽譜は存在しない。

都会ネウリアと違い、性的な行為を娯楽として扱うようなことは一切行わない。
性行為は純粋に生殖と出産の目的のためだけに行われる。
ネウリアの男性の性器の仕組みから、ペニスを生殖行為に使うこともない。(ペニスは生物的には存在するが、外に露出しない)
男性達による歌や演劇の中にはやや官能的なものも存在するが、あくまで歌等の表現の中でのみに納まる。

社会

つがい関係だけでなく、社会全体で女性が男性を非常に大切にする。
男性が自由に空を飛び翼をきらめかせることのできる社会が美徳であり、望ましい社会とされる。
特に美しい男性は「ジュダ」と呼ばれ、ジュダの男性は生涯結婚せず、民族全体の庇護の対象となる。
美しいネウリアの男性は、死んでも魂は不滅で、輝きと共に蘇ると言われている。

女性

ネヴリャンの女性ネウリア。年齢は12歳程で、成人済み。

ネヴリャンの女性ネウリア達の間にはお互いの夫に対する尊重があり、これが女性同士が同じ価値観で共感しそこから強く協力し合う事の原理になっている。
「お互い夫を一番大切にしている」という尊重で、口に出して共有したりはしないが、言わずとも分かっている暗黙の了解のようなもの。

女性には自由恋愛が許されていない。具体的には女性の方から男性に愛の言葉を投げてはいけないとされている。(※暫定、変更の可能性あり)
その代わり女性は男性ネウリア達による男性同士の恋愛模様を眺めたり、及びそれが内容として含まれている演劇を見て楽しむ。(後述)
これは自由恋愛が出来ない女性が、自由恋愛を率先して行う男性達に自己投影し、自分の代わりに恋愛を楽しんでもらうという仕組みが原理にある。
そして結婚をすることで投影対象となる男性と完全に同一化し、「恋愛の本当の美しさを知っている一人前の女性」として認められるようになる。
女性が伴侶に選ばれた男性と結婚し同一化するということは、「その男性の個性を認め、生涯応援する」というものでもあり、「夫=その妻の女性のパーソナルな個性」と言っても過言ではない。

成人の儀式で風切羽(翼)を切り落とし、その羽根で矢を作る。
この矢はその女性にとって生涯特別なものになる。

通る声で多く喋るのはみっともない/狙われやすいと考えているため、慣習的に無口。
会話においては女性の発言は相槌や返答のほうが多く、例え挨拶であっても話しかけられないと口を開かない。
女性から用もないのに話しかけるのは失礼にあたる。

男性

ネヴリャンの男性ネウリア、祭の時の衣装(※暫定設定、後に変更の可能性あり)

ネヴリャンでは男性ネウリア同士の同性愛が文化として推奨されているため、
随所で男性同士の愛を語りあったり、愛の歌を歌い合っている様子が見られる。
ただしこの同性恋愛は性的欲求とは全く別物であるため、性的な行為は伴わない。(後述)
そして女性との結婚とも全く別枠のものであるため、既婚の男性であっても公然と男性同士の恋愛を引き続き行い、更に妻である女性もその様子を眺めて楽しむ。
既婚の男性同士が愛の歌を歌い合っている様子を、その妻の女性達が見て楽しんでいるという光景も普遍的に存在する。

女性ネウリアから投影を受けて恋愛や遊びを行う男性ネウリアというのは、女性ネウリアにとっての「アバター」のような存在で、結婚することによって女性からの投影が完成する。
ジュダの男性は生涯結婚を決して行わないが、これは生涯未婚であることによって全ての人が自己を投影出来る存在であるためである。

男性同性愛は演劇や歌の内容とも密接で、多くが男性ネウリア同士によるロマンスを表現したものである。

大人になるに向けて必ず歌を習うため、常にとても高い裏声で歌ったり話したりする。
男性達の会話のやり取りは相手側のレスポンスを待たず「乗る」事を求められるような文化であるため、やや一方的とも言える。


子供と教育

まだ男女共に風切羽がある時期の子供たちは空を飛ぶ遊びを好む。

女の子はやがて翼を失い飛べなくなることを学習し、武器の使い方を教わるようになる。
男の子は歌や踊りを習う代わりに、武器を振り回したりしてはいけないことを教わる。
ただし弓矢と音楽はネウリア全体の伝統文化であるため性別問わずどちらも習う。

民族衣装

まだ多くは未設定ではあるが、民族的な独特の衣類がある。
男性の民族衣装については普段は質素な布一枚ということのほうが多く、派手な衣装は祭りの時にしか着用されない。

特有の恋愛文化と生殖の役割

人間の文化とは違い、「恋愛」と「生殖」が別物と考えられており、社会的な機能として切り離されている。
一般的には「恋愛」は男性の役割「生殖」は女性の役割とされている。

男性に対して美しいと思う気持ちが普遍的なものとされていることから、男性同士の恋愛が推奨されている。
男性同士の恋愛は歌劇と非常に密接で、人目に触れることが前提のものであり、性行為は伴わない。生殖を前提とした関係とは異なっている。
性行為(生殖行為)は女性の役割で、つがいとなった男女のみが人目につかないところで行う。
女性には自由恋愛が許されていないが、歌や演劇の内容に男性同士の恋愛を表現したものが伝統的に存在し、恋愛をしないかわりにそれを見て楽しむという文化がある。

恋愛、生殖ともに「役割」と密接であり、特に女性はつがいを持って一人前の文化構成員と認められるようになり、既婚の女性は自分の半身となる夫を中心に感情移入し、歌劇を楽しむようになる。
また、一般的に歌劇において重い意味のある役割が与えられる男性の多くは既婚である(ジュダを除く)。

女性同士の恋愛は一応存在はするがやや抵抗があるなど、男性同士の恋愛が非常にポジティブな感情同士によるものであるのに対し女性同士には憎しみに近いものなどネガティブ寄りの感情が付きまとう傾向があるため、男性同士の恋愛と同じ扱いはされない。(暫定)
その他詳細な文明は現在執筆/思案中。

宗教と刑法

宗教に関しては象徴としてのジュダの男性と、族長的な優れた女戦士が信仰の輪の中心になっている。

刑法については生活習慣の中に取り入れられており、伝統的な生活や文化から外れた者達は大抵不法者と見なされる。
立地的に離れているため、ゴールドリング等の都市やそこに住む者達についてはほとんど知らないが、
盗賊団(後述)とは近い場所にあるため、忌避している。

音楽

ネイティブネウリア達。楽器を奏でる女性と踊りを舞う男性

非常に古い時代より代々受け継がれており、演劇と並んでネヴリャンにおける主な娯楽と文化の一つ。
ネヴリャンのネウリア音楽にはビロウスにおける何らかの意味が隠されていると言われる。
ただし文字を書くという文化は存在しないため、歌詞と楽譜は存在しない。

合唱や演奏を行う際には、男性が歌や高音楽器・メロディ・旋律の中心になり、女性が低音や打楽器でリズムをコントロールするという、男性にとっても女性にとっても伝統的な役割がある。
楽器は練習すれば誰でも出来るが、元々女性の喉はあまり高い声で歌うことに適していないため、女性は嘴を打ち鳴らして打楽器にしたりする。
ソプラノが足りない時にはフルートのような楽器を足して代用する。

歌劇についてはさまざまな種類があるが、概ね短い章仕立てのストーリーを連続させたものが主流であり、少しずつ変化しながら歌い継がれている。

劇中の役割は重要で、時期ごとに催される大掛かりな楽曲における役回りなどには、相応の立場が求められる。

シーグ軍襲撃の影響

ビロウス史実におけるレイン将軍率いるシーグ軍の襲撃の影響に関しては、レイン将軍はサーガルにしか関心がなかったため、
多少の小競り合いがあったもののネヴ山脈にまでは攻め込まれず、ほぼノータッチだったようだ。
しかしその襲撃により交流の深かった西方サーガルの大部分が死滅し、それまであったサーガル達との交流は完全に断絶することになる。
またネヴ山脈の大部分は無事ではあったが、ネウリアにも多少の難民が発生する。それが西方サーガルの生き残りと共にゴールドリングに避難・流入したものが後の都会ネウリアになる。

ネヴリャンの未来

外国との交流や貿易などを一切行わず、ネヴリャンだけで完結した生活を永遠と繰り返す。その後も一切発展や変貌を遂げることなく、惑星タルと運命を共にする。

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