Difference between revisions of "シーグ"

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[[File:47a26d7902bf03f013afd2b95019ac5f.jpg|thumb|シーグ王国設立以降のシーグの旗]]
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'''シーグ'''([[Shigu|Shigu]])とは、タトラ砂漠やアスタナ平原などを含んだ広範囲に及ぶ'''[[惑星タル|惑星タル]]北部'''の地域。語源は'''「シグ(Seig)」'''で、'''「シーグ(Shigu)」'''は[[タルの言語#ゴールドリング語|ゴールドリング語]]による表記及び発音。
'''シーグ'''([[Shigu|Shigu]])とは、タトラ砂漠やアスタナ平原などを含んだ広範囲に及ぶ'''[[惑星タル|惑星タル]]北部'''の地域。語源は'''「シグ(Sieg)」'''で、'''「シーグ(Shigu)」'''は[[タルの言語#ゴールドリング語|ゴールドリング語]]による表記及び発音。


[[レイン・シルヴェス|レイン将軍]]が台頭してからはこの地域全土が統一化され、正式に軍事国家'''「シーグ王国」'''として立国。
[[レイン・シルヴェス|レイン将軍]]が台頭してからはこの地域全土が統一化され、正式に軍事国家'''「シーグ王国」'''として立国。
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== '''語源''' ==
== '''語源''' ==
語源となっている'''「シグ(Sieg)」'''とは古シーグ語で「サーガル」そのものを示す言葉であり、同時にそのような語を使う原始的なサーガル達の間で「自分、貴方、我々」を意味する言葉でもある。


今日における'''「シーグ(Shigu)」'''という名称および発音は惑星タルの公用語である[[タルの言語#ゴールドリング語|ゴールドリング語]]における表記であり、これが正式名として定まったのはシーグ王国としての立国以降。
語源となっている'''「シグ(Sieg)」'''とは[[タルの言語#シグ語(古シーグ語)|古シーグ語であるシグ語]]で「サーガル」そのものを示す言葉(サーガルという種族の古代名)であり、同時にシグ語を使う原始的なサーガル達の間で「我々」を意味する言葉でもある。
 
今日における'''「シーグ(Shigu)」'''という名称および発音は[[惑星タル]]の公用語である[[タルの言語|ゴールドリング語]]における表法で、これが正式名として定まったのはシーグ王国としての立国以降。


== '''戦前''' ==
== '''戦前''' ==


[[本編における史実|レイン暦16年以前]]までの、レイン将軍による北方全土統一が起こる以前の暮らし。
[[本編における史実|レイン暦16年]]までの、[[レイン将軍]]による北方全土統一が起こる以前の時代。国としての区切りは存在していなかったため、大まかに北方の地域全体の暮らしとして記述する。


全体的に文明化されておらず、人が住める場所に集落や村、部族の集まりなどが点在し、[[タリクシアン植生|タリクシアン植生]]の原生林や[[タルの原生生物|原生生物]]と隣り合わせな環境の下、狩りと宗教が中心の原始的な生活を長く続けていた。
全体的に文明化されておらず、人が住める場所に集落や村、部族の集まりなどが点在し、[[タリクシアン植生|タリクシアン植生]]の原生林や[[タルの原生生物|原生生物]]と隣り合わせな環境の下、狩りと宗教が中心の原始的な生活を長く続けていた。
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言葉や文字が全く発達していないことや、国では無いため明確な法や規則などは存在せず、[https://ja.wikipedia.org/wiki/アニミズム アニミズム]に基づく自然信仰に沿い自然界の掟そのものをルールとし、多くの場合暗黙の了解や野生動物のような「言わずともわかる共通認識」で意思疎通する。
言葉や文字が全く発達していないことや、国では無いため明確な法や規則などは存在せず、[https://ja.wikipedia.org/wiki/アニミズム アニミズム]に基づく自然信仰に沿い自然界の掟そのものをルールとし、多くの場合暗黙の了解や野生動物のような「言わずともわかる共通認識」で意思疎通する。


<執筆中>
=== '''住民''' ===
大多数が[[北方サーガル|サーガル]]であるため、「北方の人」と称した場合はサーガルの前提で扱う。
 
[[アグドナ]]は極少数存在していたが、数の少なさや、また彼らと取引できるサーガルが限られていたため、南方や東方と違い大規模な文明的発展を起こすに至っていなかった。
 
=== '''言語''' ===
言葉の数は非常に少なく、多くの人々は流暢に喋ることが出来ない。
 
最も言葉をある程度使えるのは後述する呪術師のクランだが、それ以外の多くは動物的な鳴き声やボディランゲージ、暗黙の了解などで意思疎通する。喋ったとしても相当なカタコトで、ほぼ単語だけで喋るような様子。
 
書き文字に至っては完全に呪術師のクランのみが使える特別な要素として扱われる。
 
言葉や文字全般を扱う事自体が呪術師にしか行えない呪術的な儀式に近く、発音のはっきりした人間的な言葉はそれ自体に特別な力が宿るものと考えられている。
 
=== '''氏名''' ===
前述した通り言葉を扱うこと自体が使える者が限られた特殊な行いであるため、呪術師による「名づけの術」(後述)が無ければ個人名を持つことすら出来ない。
 
個人名を持たない者達は外見の特徴や役割からすぐ分かる簡単な渾名のようなもので呼ばれる。(例:耳が無ければ「耳欠け」、棒を武器として使うなら「棒持ち」など。)
 
=== '''クラン''' ===
戦前までの[[北方サーガル]]達は主に三種類のクラン(集団・部族)に分類され、クランに応じて暮らしぶりや役割、能力、そして食事さえもが異なる。
 
===='''勇士のクラン'''====
[[タリクシアン#狼のアソシエーター|狼]]の骨を持った勇士を中心とした戦士達のクラン。ブレイブクラン(Brave Clan)とも。
 
「勇士」とされる立ち位置には群れの中の勇敢な者や強い者がなれる。勇士がいると群れが一つにまとまり、バラバラになりにくくなる。
 
人間的な言葉はほぼ使えないが、生物について良く知っており、優れた直感的センスで狩り・生活の目的や方針を決める。
 
生物の骨で作った鎧を身に纏い、[[レイン・シルヴェス|レイン]]のように赤い入れ墨を顔や体に入れ、目立つ装いをする。
 
森に敬意を持っており、[[タリクシアン・アソシエーター#狼のアソシエーター|狼]]の縄張りである森を直接荒らすことはあまりしない。
 
荒野で巨大な獣を追い、勇敢に集団で戦って打ち倒す。獲物のほとんどは彼らを狙って戦いを挑んできた大型の獣。食事に関する詳細:[[シーグの食物#勇士のクラン|シーグの食物 - 勇士のクラン]]
 
獲物や資源を求めて、日々目的を持って移動する。
 
===='''呪術師のクラン'''====
修行の証である印鑑を持ち、「名前」を操る呪術師を中心としたクラン。シャーマンクラン(Shaman Clan)とも。
 
生物知識に長け、「名づけ」の術を使う事で、瘴気に取り込まれずに正体を解き明かす。森に畏怖を持っており、[[タリクシアン・アソシエーター#狼のアソシエーター|狼]]を信仰している。
 
文明化前の北方サーガルの中では最も言葉を扱う事が出来る。文明化前の北部の言葉の数の少なさのため流暢とまではいかないが、ある程度人間的な言葉を話せる。
 
言葉だけでなく服や武器を作る事も出来、群れにアグドナが居ることが多い・または取引可能なため、家や集落が他のクランよりも大きめ。総合的には一番文明的なクランとも言える。
 
 
食べ物の種類も多く、危険の処理に優れているため資源の豊富な森に直接入り、肉性の植物を直接採取したり種子や小動物を持ち帰って家畜化する事で生活をしている。食事に関する詳細:[[シーグの食物#呪術師のクラン|シーグの食物 - 呪術師のクラン]]
 
定まった地域に定着し、その集落や群れから動かないことが多い。
 
====='''名づけの術'''=====
呪術師のみが扱える特別な呪術・または儀式。
 
個人、動物、部族に正式な「名前」を与えることによって、自我をはっきりさせたり、正体を確固とさせることによって、恐怖を軽減させるなどの効果を齎す。
 
呪術師ごとに力のランクがあり、より能力を高めるには危険を伴う祠への拝礼や、祠で紋章を得る必要がある。
 
未熟な呪術師は動物的な鳴き声が抜けきっていない言葉で名づけの術を行うことがあるが、これは非常に危険な作用を齎すとされる。
 
===='''シグのクラン'''====
[[タルの言語#シグ語(古シーグ語)|古シーグ語]]で「サーガル(我々)」を表す言葉「シグ(Sieg)」がそのまま名前となっているが、実際には確固たるリーダーや名前を持たない、所属の無いローカルな部族が全てこれに相当する。最も原始的なサーガルの集団であるとも言える。
 
基本的に、獣や森に対抗する手段を持たない、臆病で弱い人々の集まり。勇士や呪術師の人々と違って特別な能力等を何も持たず、動物のようにその日暮らしな生活を送っている。
 
人間的な言葉は全くと言っていいほど扱えない。話したとしても非常にカタコト。
 
服装や武器も多くなく、質素な布を身にまとっていたり、棒を振り回すなどの簡単なものが多い。
 
森からはずれた場所にある小枝や、荒野を走り回る虫や小動物を食べて暮らしている。食事に関する詳細:[[シーグの食物#シグのクラン|シーグの食物 - シグのクラン]]
 
日々その場で丸まっているか、目的を持たずにうろうろと宛もなく移動していることが多い。


== '''シーグ王国時代''' ==
== '''シーグ王国時代''' ==
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[[本編における史実|レイン暦16年頃]]、それまで国というものが存在しなかった北部の地を[[レイン・シルヴェス|レイン将軍]]がまとめあげることで全体を統一する政治支配が齎され、王制が出来上がると共に立国した。
[[本編における史実|レイン暦16年頃]]、それまで国というものが存在しなかった北部の地を[[レイン・シルヴェス|レイン将軍]]がまとめあげることで全体を統一する政治支配が齎され、王制が出来上がると共に立国した。


=== '''市民''' ===
=== '''住民''' ===
 
旧来の[[北方サーガル]]達や元々北に居た極少数の[[アグドナ]]に加えて、東部や西部を制圧する事で奴隷として連れて来られた東部の人々も大勢いる。特に技術奴隷としての東部[[アグドナ]]が多い。


[[File:1348209243.mick39 winteranswer cm9.png|thumb|模擬戦闘を行うシーグ軍のサーガルとそのギャラリー達]] 北方サーガルの王国として知られているが、住民は北方サーガルに限らない。<br/> 東部や西部を制圧する事で人的その他資源を調達しているため、その度に技術奴隷として連れて来られた東部の[[アグドナ|アグドナ]]なども大勢いる。<br/> しかしサーガル以外の種族の多くは労働者や奴隷として扱われ、戦闘員には採用されない。<br/> &nbsp;
サーガル以外の種族の多くは労働者や奴隷として扱われ、戦闘員には採用されない。技術奴隷の待遇は良いが、農民はいわゆる「農奴」状態で酷い扱いを受けていた。


=== '''文化''' ===
=== '''文化''' ===


元々北方には文字や人間的な言葉が殆ど存在しなかったため、予てよりシーグに在住している者の多くは流暢に喋れなかったり、文字を扱う事が出来ない。([[レイン将軍|レイン将軍]]や[[リーリック(サーガル)|リーリック]]も最初は言葉を殆ど使えなかった。文字に限っては一生書けなかったとされる。)<br/> <br/> シーグ王国において「技術奴隷」の待遇は良いが、農民はいわゆる「農奴」状態で酷い扱いのようだ。<br/> &nbsp;
前述した北方の地における言葉や文字の少なさ・使える者が極度に限られた状況が残っているため、北部原住民の者はやはり流暢に喋れず、文字を扱う事が出来ないことが多い。
 
東部から連れてきた奴隷達の影響によって若干言葉の使用率は上がるが、それでも多くの者はビロウス漫画第二話『シーグの暗雲』に登場する北方兵士二人組のようにほぼ動物的鳴き声でやり取りする。[[レイン・シルヴェス|レイン]]や[[リーリック|リーリック]]も最初の段階では言葉を殆ど使えなかった。
 
呪術師の者達は引き続きシーグ軍内で兵士達に勇気を与え恐怖を振り払う呪術を欠けていたとされるが、未熟な呪術師の術にかかっていた場合、武装した人や興奮した人々が全て怪物に見えるような幻覚状態にしばしば陥る。『シーグの暗雲』の北方兵士二人組はそのような未熟な術にかかっていたため、イージェを怪物と見間違えて攻撃、殺害した。


=== '''経済''' ===
=== '''経済''' ===


収入の殆どは他の地からの略奪に頼っており、[[レイン将軍(サーガル)|レイン将軍]]は他の領土を奪うことに執着しているため、[[原生生物|原生生物]]を狩猟し生活資源を得るという考えが全く眼中にない。<br/> レイン将軍も若いころは狩猟をしていたようだが、王朝末期になると農奴に無理を言って食糧を作らせたりしている。<br/> <br/> 最終的には生活資源などは軍事関係に集中し過ぎて収入の全てが略奪頼りとなり、<br/> そのうちに制圧する場所が無くなって内政崩壊すると言われている。<br/> <br/> 余談ではあるが[[原生生物|原生生物]]は不思議とレイン将軍のいる地域を避けて通るらしい。<br/> &nbsp;
収入の殆どは他の地からの略奪に頼っており、[[レイン・シルヴェス|レイン]]は他の領土を奪うことに執着しているため、[[タルの原生生物|原生生物]]を狩猟し生活資源を得るという考えが全く眼中にない。(※余談ではあるが[[タルの原生生物|原生生物]]は不思議とレイン将軍のいる地域を避けて通るらしい)
 
レインも若い頃は狩猟をしていたようだが、王朝末期になると農奴に無理を言って食糧を作らせたりする。
 
最終的には生活資源などは軍事関係に集中し過ぎて収入の全てが略奪頼りとなり、そのうち制圧する場所が無くなって内政崩壊する。


=== '''軍事や技術''' ===
=== '''軍事や技術''' ===


[[File:Shigu armies.jpg|thumb|統制されたシーグ軍隊の立ち並び。 ''※フルサイズは[[ビロウスグッズ|ビロウス画集第一弾]]で見れます。'']] シーグ王国にいるサーガル以外の種族は労働者が殆どであるため、'''戦闘員はサーガルに限られる。'''(もし[[ネウリア|ネウリア]]が戦闘員に含まれていたらゴールドリング侵略(後述)は成功していた)<br/> <br/> それまで中東部で流通していた技術を略奪したり専門的な研究をさせているため局所的に異様に技術発展をとげている部分がある。<br/> 主に鎧や武器など軍事に関する事と、[[タリクシアン|タリクシアン・ルーター]]の関わる生命コントロール技術など。(後者の詳細は未定)<br/> 特に[[レイン将軍(サーガル)|レイン将軍]]によって東部の[[アグドナ|アグドナ]]の職人達がいわゆる「技術奴隷」として連れてこられ、東部で使われていたサーガル鎧を徹底的に改良し、純戦闘用の鎧を作り上げた。これが一般的によく知られている「サーガル鎧」である。<br/> [[アグドナ|アグドナ]]の他は、一部の生物研究家のサーガルも宮仕えの学者として徴用される。<br/> <br/> <br/> 親衛隊が存在し、隊長は参謀の「[[カッド(サーガル)|カッド]]」と突撃隊長の「[[リーリック(サーガル)|リーリック]]」。<br/> &nbsp;
[[File:Shigu armies.jpg|thumb|統制されたシーグ軍隊の立ち並び。 ''※フルサイズは[[ビロウスグッズ|ビロウス画集第一弾]]で見れます。'']]
シーグ王国にいるサーガル以外の種族は労働者扱いが殆どであるため、'''戦闘員はサーガルに限られる。'''(もし[[ネウリア|ネウリア]]が戦闘員に含まれていたらゴールドリング侵略(後述)は成功していた)


=== '''シーグ王国の興亡''' ===
それまで東部で流通していた技術を略奪し、連れてきた技術奴隷達に専門的な研究をさせたため、軍事技術に関してのみ局所的に異様なほど発展を遂げた。


[[File:1382538254.mick39 ahst.png|thumb|大戦後のシーグ公国のマーケット]] [[レイン将軍(サーガル)|レイン将軍]]支配の代となってからのシーグ軍はまず、東部の[[レオノ|レオノ]]を制圧し、その後軍を二手に分けて西部と[[ゴールドリング|ゴールドリング]]を攻める。<br/> まず西部が略奪と虐殺に遭い[[西方サーガル|西方サーガル]]がほぼ全滅し、[[西方サーガル|西方サーガル]]と[[ネブリャン|ネイティブネウリア]]の交流は断絶する。<br/> そして[[ゴールドリング|ゴールドリング]]の第一回遠征は制圧した[[レオノ|レオノ]]の地を足掛かりとして行われるが、<br/> [[ゴールドリング#ゴールドリング自警団|ゴールドリング自警団]]側が水路や入り組んだ建物、高台など地の利を生かした抵抗を行い、失敗に終わる。またこの戦いで[[リーリック(サーガル)|リーリック]]が戦死する。<br/> その後ゴールドリング遠征は10年に渡って行われるがすべて失敗に終わる。<br/> また、シーグ王国だけではなく、流通網が徹底的に破壊されるため、ゴールドリングも打撃を受け、<br/> 生物資源が高騰したり、生きる力を失った人々が[[原生生物|原生生物]]に食われたりして野垂れ死にするなど、タル全土が疲弊して全人口の3分の2が失われる。<br/> 特に北部・東部・西部の人口減少が著しい。<br/> シーグ王朝末期から崩壊後にかけては、伝統的な生活に回帰していく者、レオノを再建しようとする者、ゴールドリングに移住する者に分かれる。<br/> <br/> 大戦後しばらくしてシーグ王国はシーグ公国として復興し、発展する。<br/> これはサーガルが基本的に恨みを強く持たない性質のため、かつてシーグ軍であった者達にも快く協力を差し伸べたためである。<br/> シーグ公国となってからの北方地には人間的な言葉を流暢に扱える者も多くいる。<br/> &nbsp;
特に技術奴隷としての東部[[アグドナ|アグドナ]]の職人達によって[[サーガル#サーガル鎧|東部サーガル鎧]]を徹底的に改良し、純戦闘用の鎧を作り上げたものが「サーガル鎧」の完成刑として一般的によく知られるようになる。
 
[[アグドナ|アグドナ]]の他は、一部の生物研究家サーガルも宮仕えの学者として徴用される。
 
軍には親衛隊が存在し、隊長は参謀の「[[カッド|カッド]]」と突撃隊長の「[[リーリック|リーリック]]」。
 
=== '''戦争による興亡''' ===
 
戦争開始時、まず東部の[[レオノ|レオノ]]を制圧し、その後軍を二手に分けて北西部[[ベトラ|ベトラ地方]]と[[ゴールドリング|ゴールドリング]]を攻める。
 
北西部は大規模な略奪と虐殺に遭い[[西方サーガル|西方サーガル]]はほぼ全滅し、北西部の文化は壊滅する。
 
[[ゴールドリング|ゴールドリング]]への第一回遠征は制圧したレオノの地を足掛かりとして行われるが、[[ゴールドリング#ゴールドリング自警団|GR自警団]]側が水路や入り組んだ建物、高台など地の利を生かした抵抗を行い、失敗に終わる。またゴールドリングをめぐる戦いの渦中で[[リーリック|リーリック]]が戦死する。
 
その後ゴールドリング遠征は10年に渡って行われるがすべて失敗に終わる。
 
シーグだけではなく、流通網が徹底的に破壊されるため、ゴールドリングも打撃を受け、生物資源が高騰し、生きる力を失った人々が[[タルの原生生物|原生生物]]に喰われる、野垂れ死にするなどで、タル全土が疲弊し全人口の3分の2が失われる。北部・東部・西部の人口減少が特に著しい。
 
シーグ王朝末期から崩壊後にかけては、伝統的な生活に回帰していく者、レオノを再建しようとする者、ゴールドリングに移住する者に分かれる。
 
戦争終結後しばらくしてシーグ王国は'''「シーグ公国」'''として復興し、発展する。これはサーガルが基本的に恨みを強く持たない性質のため、かつてシーグ軍であった者達にも快く協力を差し伸べたためである。
 
== '''シーグ公国時代''' ==
[[File:1382538254.mick39 ahst.png|thumb|大戦後のシーグ公国の市場]]
[[本編における史実|レイン暦40年頃]]の世界大戦終結後、[[レオノ]]の人々などと共に再建・復興してからのシーグ。
 
戦中に収奪した技術奴隷や軍事技術などのテクノロジーが大いに活かされ、復興に協力した東部の人々の力もあって[[ゴールドリング]]に次ぐ大都市へ発展する。
 
近代にかけては南のゴールドリング、北のシーグ公国と言える形でタルの二大都市として繁栄する。
 
=== '''住民''' ===
都市としての技術的発展やグローバル化に伴い、戦後の[[ゴールドリング]]同様に多くの種族の人々がいる。
 
=== '''文化''' ===
これまで長い間未開の地であった北方の姿とは打って変わって、文明的な技術や娯楽が溢れ、教育制度の普及によって人間的な言葉を流暢に扱える人々も多く存在するようになる。


== '''ページ一覧''' ==
== '''ページ一覧''' ==

Revision as of 12:30, 26 February 2018

シーグ王国設立以降のシーグの旗

シーグ(Shigu)とは、タトラ砂漠やアスタナ平原などを含んだ広範囲に及ぶ惑星タル北部の地域。語源は「シグ(Sieg)」で、「シーグ(Shigu)」ゴールドリング語による表記及び発音。

レイン将軍が台頭してからはこの地域全土が統一化され、正式に軍事国家「シーグ王国」として立国。

戦後のシーグ王国崩壊後、再建・復興してからは「シーグ公国」として発展・繁栄する。

歴史的な変動が非常に大きく、レインによる統一前の原始的・伝統的な暮らしの時代(大まかに戦前とする)、レインによる統一後から戦争開始・終了までのシーグ王国としての時代、戦後から近代に至るシーグ公国としての時代とで大きく三段階に分けることが出来る。

※このページでは現在、現行の基準で決定稿となった新設定の情報のみを記載しています。
旧設定や変更前の設定等は「ビロウス 設定面の歴史」項に記載されています。

語源

語源となっている「シグ(Sieg)」とは古シーグ語であるシグ語で「サーガル」そのものを示す言葉(サーガルという種族の古代名)であり、同時にシグ語を使う原始的なサーガル達の間で「我々」を意味する言葉でもある。

今日における「シーグ(Shigu)」という名称および発音は惑星タルの公用語であるゴールドリング語における表法で、これが正式名として定まったのはシーグ王国としての立国以降。

戦前

レイン暦16年までの、レイン将軍による北方全土統一が起こる以前の時代。国としての区切りは存在していなかったため、大まかに北方の地域全体の暮らしとして記述する。

全体的に文明化されておらず、人が住める場所に集落や村、部族の集まりなどが点在し、タリクシアン植生の原生林や原生生物と隣り合わせな環境の下、狩りと宗教が中心の原始的な生活を長く続けていた。

部族やクランのタイプによって生活様式は異なるが、大凡みな形式立っており、動物のように毎日同じような生活を繰り返していた。

言葉や文字が全く発達していないことや、国では無いため明確な法や規則などは存在せず、アニミズムに基づく自然信仰に沿い自然界の掟そのものをルールとし、多くの場合暗黙の了解や野生動物のような「言わずともわかる共通認識」で意思疎通する。

住民

大多数がサーガルであるため、「北方の人」と称した場合はサーガルの前提で扱う。

アグドナは極少数存在していたが、数の少なさや、また彼らと取引できるサーガルが限られていたため、南方や東方と違い大規模な文明的発展を起こすに至っていなかった。

言語

言葉の数は非常に少なく、多くの人々は流暢に喋ることが出来ない。

最も言葉をある程度使えるのは後述する呪術師のクランだが、それ以外の多くは動物的な鳴き声やボディランゲージ、暗黙の了解などで意思疎通する。喋ったとしても相当なカタコトで、ほぼ単語だけで喋るような様子。

書き文字に至っては完全に呪術師のクランのみが使える特別な要素として扱われる。

言葉や文字全般を扱う事自体が呪術師にしか行えない呪術的な儀式に近く、発音のはっきりした人間的な言葉はそれ自体に特別な力が宿るものと考えられている。

氏名

前述した通り言葉を扱うこと自体が使える者が限られた特殊な行いであるため、呪術師による「名づけの術」(後述)が無ければ個人名を持つことすら出来ない。

個人名を持たない者達は外見の特徴や役割からすぐ分かる簡単な渾名のようなもので呼ばれる。(例:耳が無ければ「耳欠け」、棒を武器として使うなら「棒持ち」など。)

クラン

戦前までの北方サーガル達は主に三種類のクラン(集団・部族)に分類され、クランに応じて暮らしぶりや役割、能力、そして食事さえもが異なる。

勇士のクラン

の骨を持った勇士を中心とした戦士達のクラン。ブレイブクラン(Brave Clan)とも。

「勇士」とされる立ち位置には群れの中の勇敢な者や強い者がなれる。勇士がいると群れが一つにまとまり、バラバラになりにくくなる。

人間的な言葉はほぼ使えないが、生物について良く知っており、優れた直感的センスで狩り・生活の目的や方針を決める。

生物の骨で作った鎧を身に纏い、レインのように赤い入れ墨を顔や体に入れ、目立つ装いをする。

森に敬意を持っており、の縄張りである森を直接荒らすことはあまりしない。

荒野で巨大な獣を追い、勇敢に集団で戦って打ち倒す。獲物のほとんどは彼らを狙って戦いを挑んできた大型の獣。食事に関する詳細:シーグの食物 - 勇士のクラン

獲物や資源を求めて、日々目的を持って移動する。

呪術師のクラン

修行の証である印鑑を持ち、「名前」を操る呪術師を中心としたクラン。シャーマンクラン(Shaman Clan)とも。

生物知識に長け、「名づけ」の術を使う事で、瘴気に取り込まれずに正体を解き明かす。森に畏怖を持っており、を信仰している。

文明化前の北方サーガルの中では最も言葉を扱う事が出来る。文明化前の北部の言葉の数の少なさのため流暢とまではいかないが、ある程度人間的な言葉を話せる。

言葉だけでなく服や武器を作る事も出来、群れにアグドナが居ることが多い・または取引可能なため、家や集落が他のクランよりも大きめ。総合的には一番文明的なクランとも言える。


食べ物の種類も多く、危険の処理に優れているため資源の豊富な森に直接入り、肉性の植物を直接採取したり種子や小動物を持ち帰って家畜化する事で生活をしている。食事に関する詳細:シーグの食物 - 呪術師のクラン

定まった地域に定着し、その集落や群れから動かないことが多い。

名づけの術

呪術師のみが扱える特別な呪術・または儀式。

個人、動物、部族に正式な「名前」を与えることによって、自我をはっきりさせたり、正体を確固とさせることによって、恐怖を軽減させるなどの効果を齎す。

呪術師ごとに力のランクがあり、より能力を高めるには危険を伴う祠への拝礼や、祠で紋章を得る必要がある。

未熟な呪術師は動物的な鳴き声が抜けきっていない言葉で名づけの術を行うことがあるが、これは非常に危険な作用を齎すとされる。

シグのクラン

古シーグ語で「サーガル(我々)」を表す言葉「シグ(Sieg)」がそのまま名前となっているが、実際には確固たるリーダーや名前を持たない、所属の無いローカルな部族が全てこれに相当する。最も原始的なサーガルの集団であるとも言える。

基本的に、獣や森に対抗する手段を持たない、臆病で弱い人々の集まり。勇士や呪術師の人々と違って特別な能力等を何も持たず、動物のようにその日暮らしな生活を送っている。

人間的な言葉は全くと言っていいほど扱えない。話したとしても非常にカタコト。

服装や武器も多くなく、質素な布を身にまとっていたり、棒を振り回すなどの簡単なものが多い。

森からはずれた場所にある小枝や、荒野を走り回る虫や小動物を食べて暮らしている。食事に関する詳細:シーグの食物 - シグのクラン

日々その場で丸まっているか、目的を持たずにうろうろと宛もなく移動していることが多い。

シーグ王国時代

レイン暦16年頃、それまで国というものが存在しなかった北部の地をレイン将軍がまとめあげることで全体を統一する政治支配が齎され、王制が出来上がると共に立国した。

住民

旧来の北方サーガル達や元々北に居た極少数のアグドナに加えて、東部や西部を制圧する事で奴隷として連れて来られた東部の人々も大勢いる。特に技術奴隷としての東部アグドナが多い。

サーガル以外の種族の多くは労働者や奴隷として扱われ、戦闘員には採用されない。技術奴隷の待遇は良いが、農民はいわゆる「農奴」状態で酷い扱いを受けていた。

文化

前述した北方の地における言葉や文字の少なさ・使える者が極度に限られた状況が残っているため、北部原住民の者はやはり流暢に喋れず、文字を扱う事が出来ないことが多い。

東部から連れてきた奴隷達の影響によって若干言葉の使用率は上がるが、それでも多くの者はビロウス漫画第二話『シーグの暗雲』に登場する北方兵士二人組のようにほぼ動物的鳴き声でやり取りする。レインリーリックも最初の段階では言葉を殆ど使えなかった。

呪術師の者達は引き続きシーグ軍内で兵士達に勇気を与え恐怖を振り払う呪術を欠けていたとされるが、未熟な呪術師の術にかかっていた場合、武装した人や興奮した人々が全て怪物に見えるような幻覚状態にしばしば陥る。『シーグの暗雲』の北方兵士二人組はそのような未熟な術にかかっていたため、イージェを怪物と見間違えて攻撃、殺害した。

経済

収入の殆どは他の地からの略奪に頼っており、レインは他の領土を奪うことに執着しているため、原生生物を狩猟し生活資源を得るという考えが全く眼中にない。(※余談ではあるが原生生物は不思議とレイン将軍のいる地域を避けて通るらしい)

レインも若い頃は狩猟をしていたようだが、王朝末期になると農奴に無理を言って食糧を作らせたりする。

最終的には生活資源などは軍事関係に集中し過ぎて収入の全てが略奪頼りとなり、そのうち制圧する場所が無くなって内政崩壊する。

軍事や技術

統制されたシーグ軍隊の立ち並び。 ※フルサイズはビロウス画集第一弾で見れます。

シーグ王国にいるサーガル以外の種族は労働者扱いが殆どであるため、戦闘員はサーガルに限られる。(もしネウリアが戦闘員に含まれていたらゴールドリング侵略(後述)は成功していた)

それまで東部で流通していた技術を略奪し、連れてきた技術奴隷達に専門的な研究をさせたため、軍事技術に関してのみ局所的に異様なほど発展を遂げた。

特に技術奴隷としての東部アグドナの職人達によって東部サーガル鎧を徹底的に改良し、純戦闘用の鎧を作り上げたものが「サーガル鎧」の完成刑として一般的によく知られるようになる。

アグドナの他は、一部の生物研究家サーガルも宮仕えの学者として徴用される。

軍には親衛隊が存在し、隊長は参謀の「カッド」と突撃隊長の「リーリック」。

戦争による興亡

戦争開始時、まず東部のレオノを制圧し、その後軍を二手に分けて北西部ベトラ地方ゴールドリングを攻める。

北西部は大規模な略奪と虐殺に遭い西方サーガルはほぼ全滅し、北西部の文化は壊滅する。

ゴールドリングへの第一回遠征は制圧したレオノの地を足掛かりとして行われるが、GR自警団側が水路や入り組んだ建物、高台など地の利を生かした抵抗を行い、失敗に終わる。またゴールドリングをめぐる戦いの渦中でリーリックが戦死する。

その後ゴールドリング遠征は10年に渡って行われるがすべて失敗に終わる。

シーグだけではなく、流通網が徹底的に破壊されるため、ゴールドリングも打撃を受け、生物資源が高騰し、生きる力を失った人々が原生生物に喰われる、野垂れ死にするなどで、タル全土が疲弊し全人口の3分の2が失われる。北部・東部・西部の人口減少が特に著しい。

シーグ王朝末期から崩壊後にかけては、伝統的な生活に回帰していく者、レオノを再建しようとする者、ゴールドリングに移住する者に分かれる。

戦争終結後しばらくしてシーグ王国は「シーグ公国」として復興し、発展する。これはサーガルが基本的に恨みを強く持たない性質のため、かつてシーグ軍であった者達にも快く協力を差し伸べたためである。

シーグ公国時代

大戦後のシーグ公国の市場

レイン暦40年頃の世界大戦終結後、レオノの人々などと共に再建・復興してからのシーグ。

戦中に収奪した技術奴隷や軍事技術などのテクノロジーが大いに活かされ、復興に協力した東部の人々の力もあってゴールドリングに次ぐ大都市へ発展する。

近代にかけては南のゴールドリング、北のシーグ公国と言える形でタルの二大都市として繁栄する。

住民

都市としての技術的発展やグローバル化に伴い、戦後のゴールドリング同様に多くの種族の人々がいる。

文化

これまで長い間未開の地であった北方の姿とは打って変わって、文明的な技術や娯楽が溢れ、教育制度の普及によって人間的な言葉を流暢に扱える人々も多く存在するようになる。

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