シグ
シグ(Sieg)とはとはシグ語で「サーガル族」および「我々、私」を意味する言葉。「サーガル」という種族名が確立する以前の時代におけるサーガル族そのものの名称。
「サーガル」という名称はゴールドリング語での公称で、南部においてサーガルとアグドナがゴールドリングを創設した頃に制定された。
戦前のシーグでは三種類のクランのうち、確固たるリーダーや名前、所属を持たない、原始的な生活を送る部族は全て「シグクラン」に相当する。
北部のシグ
エピソード4『12人ぼっちの平原』より、アグドナの青年イカイが出会ったもぐら掘り族の子供。
基本的に、獣や森に対抗する手段を持たない、臆病で弱い人々の集まり。勇士や呪術師と違って特別な能力等を持たず、動物のようにその日暮らしな生活を送っている。
戦前の北部に存在したサーガルの中では最も原始的な様相を持っていた。
生活様式
日々その場で丸まっているか、目的を持たずにうろうろと宛もなく移動していることが多い。
服装や武器も単純な出来のものが多く、種類も少ない。質素な布を身にまとっているだけ、棒を振り回すだけなど簡単なものが多い。
全体的に弱く不安定であり、死亡率が非常に高い。その分、性成熟するまでの年齢も全サーガルの中で最も早いが、多くは高齢に達することなく、野生生物等に襲われて死ぬとされる。
稀に、恐怖以上に強い好奇心を持つ個体が産まれることがあり、そのような者の死亡率は更に高いが、運が良ければ勇士や呪術師クランなどの力のある部族に遭遇でき、条件次第で加えて貰えることもある。
能力
言葉など文化的生活への能力は個人差に強く依存し、ある程度の会話が可能な者から、全く言葉を扱えない者までおり、落差が非常に大きい。多くは動物的な鳴き声やボディランゲージ、暗黙の了解などで意思疎通する。
まじないに興味を示す者、戦闘に興味を示す者はいれども、多くはしっかりした知識や経験を積んでいないため、実力は勇士や呪術師クランのものに遠く及ばない。未熟で拙いやり方であるが故に逆に危険を招いたり、自身や仲間の死に至る失態を引き起こすことも少なくない。
文化
戦前の北部において個人名とは呪術師による「名づけの術」を介して得られる特別なものだったため、呪術師のいないクランでは名無しの者が多く、これはシグクランでは特に顕著である。個人名を持たない者達は外見の特徴や役割からすぐ分かる簡単な渾名のようなものでお互いを識別していた。例として耳が無ければ「耳欠け」、棒を武器として使うなら「棒持ち」など。
食事
森からはずれた場所にある小枝、荒野を走り回る虫や小動物を食べて暮らしている。
- ネズミ:全土で一般的な小動物で、植物の根などに穴をあけて住む。がさがさして、あまりおいしいものではない。通常、文化的な人々の食べるものではないが、たくさんとれるので、GRなどでは保存食として加工品が作られていることはある。
- 動物の死骸:死んだ動物の体の一部や、骨、くず肉など。森の外にもよく落ちていることがある。森に入れず、戦う手段もない人々はこんなものでも食べて飢えをしのぐしかない。
- 抜け殻:何かの抜け殻。タリクシアンには変態・脱皮を行うものが多い。蛹の殻はいくらかの栄養分を残している。大きなものは服などに利用される。
- ドンドコの小株:仲間に手足を食われ、動けなくなったドンドコは黒く変色し、その場で株になる。株からは小さなドンドコがたくさん発芽する。呪術師はこれらを育てる術を持っているが、より原始的な人々は、これらをつまんでそのまま食べる。味はよいが、非常に小さい。
- 野ウサギ:家畜化もされ、全地域で一般的な食べ物だが、シグクランの人々にとっては最も上等な食事のひとつである。非常に足が速く、野生のサーガルであっても追いかけて捕まえるのは大変。追いかけている途中で恐ろしい生物に出くわすこともある。
南部のシグ
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