サーガル
サーガル(Sergal)とは、サメに似た頭部をしている獣人の種族。
惑星タル内の種族のうち、エルタス人のグループに属し、アグドナと同等かそれ以上の人口を持つ。
最も有名なキャラクター「レイン将軍」もサーガル族に属する。
サメ、爬虫類、鳥類、イヌ科、ウサギ、カンガルー、恐竜等さまざまな動物に似た特徴を持つ。哺乳類のような毛に覆われているが、卵胎生で乳房は存在しない。厳密な分類は不明で、哺乳類であるとも爬虫類であるとも定義出来ない。
地域差・個人差はあるがおおむね単純で楽天的、それでいて繊細で感覚的な性格を持っている。信心深いところもあり、同じ意識で統率されると全体がひとつの意思で動いているかのように働く。また、北南東西の地域ごとに異なる形態と民族性を持つのもサーガル種族の大きな特徴である。(後述)
ネット上においてはしばしば「凶暴な人喰い種族」であると思われている風潮があるが、これはレイン将軍のキャラクター性がファンダム内で極端に広まったことによる影響であり、サーガルという種族全体の傾向及び特徴ではないことに注意。
※このページでは現在、現行の基準で決定稿となった新設定の情報のみを記載しています。
旧設定や変更前の設定等は「ビロウス 設定面の歴史」項に記載されています。
生息地域毎の種別
極西部(ネウリアだけが存在する地域)を除いて惑星タルのほぼ全域に広く分布しており、各地域毎で形態や文化などに細かな違いが存在する。
最も巨大な分別では北方種と南方種の二大種が基本だが、そこに北方亜種の西方種、北方と南方の混血である東方種も加えて、大まかに北南東西の4種があげられる。
北方サーガル…最も歴史が古く、最も原始的な文化を持つ。北部の原生林と近接な地域で、至って民族的な暮らしをしている。自然に対する強い恐れがあるため臆病で、洗脳されやすい。南方種よりは体が大きいが、そこまで筋肉質ではない。表面的な外見だけ見ると男女の区別がつかない。レイン将軍登場後は暮らしぶりが急激に変貌する。
南方サーガル…最も文化的で、文明化された地域でアグドナと共に住む。民族性などは最も人間的とも言える。サーガル人種の中で最も小柄で細身。他のサーガル同様、生物的には男女の違いはほとんどないが、アグドナの影響を受けているため、服装や髪型や仕草、そして文化的な役目に比較的明瞭な性差が見られる。その為、男性や女性を見分けやすい。
東方サーガル…北方種と南方種の混血で、歴史は比較的新しい。サーガル人種の中で最も大柄で筋肉質。南方種同様にアグドナと暮らしているため文化や文明の度合いは南方と似ている。高度な狩猟技術を持つため北方種のように自然を恐れない。
西方サーガル…北方種の亜種。数は少ない。北西に住み、ネヴリャン地方と場所が近いためネイティブネウリア達と交流があり、文化も詩や踊りなど「美」に関したものが多い。シーグ軍によって大多数が虐殺されたため、史実上では滅びた扱いになる。
形態
基本となる毛の色は背中側が濃い色、腹側が薄い色の、境界のはっきりしたツートンカラーだが、
まれに模様が入る場合や、派手な色に染めている場合もあるため、これに準じないこともしばしばある。(特に南方や東方など都市部のサーガル)
耳の根元、尻尾の付け根、胸骨周辺、手首、踵の毛は部分的に長い。
頭部
サメのような尖った鼻先が最大の特徴で、後ろ向きに伸びる尖った耳がある。
耳は完全に毛で覆われており、更に耳の穴はほぼ真後ろに開いているため、猫や狐など地球の動物と違って耳の穴は側面からは見えない。
鼻先から頭頂部にかけてはほぼ真っ平らだが、額の高さは地方の種類によって違う。
首の後ろに伸びる「たてがみ」が、彼らにとっての髪の毛に相当する。装飾品を付けている、たてがみを前に持ってきて前髪を作っている等、ファッションのためのバリエーションは様々。
サメのような鼻は、乾燥した場所においてはあまり意味のない代物だが、瘴気と湿気の満ちる森の中では非常によく機能する。
瞳の色の大多数は灰色~薄い青で、金色の瞳はレイン将軍およびその子孫のみに見られる。
平均身長は183~196cmほどで、レイン将軍の場合は214cmある。
北部の奥地を除き、一般的な大人のサーガルはワニのようにやや横向きについている。立体視は苦手だが広い視界を確保する。
北方サーガルは後述する理由により、大人になっても目が正面を向いている。
瞳孔の細さは猫のように光の量で変化する。
毛
一般に、北方種は柔らかい毛皮、東方種は固い毛皮、南方種は短い毛皮を持っている。これには個人差がある。
毛皮は砂塵や外敵から身を守り、互いにそれを毛づくろい等でよく手入れする。
一部を除き、全てのサーガルは背中側に暗色、腹側に明色のツートンカラーを基本に持つ。
北方の第一色は灰色、東方は暗色、南方は茶色である。
しかし、もっとも多数を占めるのは混血のサーガルであり、彼らは様々なバリエーションとパターンがある。
生まれつきのビビッドカラーは基本的に存在しないが、毛皮を染める文化により更なるバリエーションが見られる。
鳴き声
喉の仕組みは鳥類に似ており高めの声であるが、一般的な言語のほか、様々な「鳴き声」を出す事ができる。
北方種などの原始的な生活をしているサーガルは、オウムの叫び声のような音、犬が鼻をすするような音、馬のいななきや鹿などの、笛のような通る音などを使い分ける。
例:
- 「ピャー」「キョーッ」「キョンキョン」「ピィ」等に形容出来る、鹿の鳴き声に似た鳴き声を出す
- 突撃する際に「ヒャーーーッ!」と甲高い声で叫ぶ習性がある
- 「くう~」「くーん」といった犬のすすり泣くような声を出す
- 脅えているときは「ヒャンヒャン」と鳴く
サーガルの口は言葉を扱うことに向いていないため、基本的にボディランゲージや鳴き声によるコミュニケーションを多用する。頭骨の大きなサーガルほど声が低くなる。
主に鳴き声でコミュニケーションをとるのは北方サーガルと西方サーガルで、特に北方種はほとんどが鳴き声のやり取りであり、人間的な言語がほぼ存在しない。
東方サーガルも鳴き声を使うが、北方~西方よりも少し野太い感じである。人間的な話し言葉も使うが、かなり動物的になまっている。
南方サーガルは異種族も多い地に暮らすためほぼ口語のみで、鳴き声によるコミュニケーションは廃れている。(後述)
口と舌
口の端と目の位置はほぼ同じ位置にある。口は爬虫類のように大きく開く。
長い首は強靭であり、鳥類や爬虫類の喉と似た構造を持ち、食物を丸呑みにして食べるのに向いている。
歯は少なく、片側で合計6本(全て合わせて合計12本)しかないが、生涯に何度か生え変わる。
下顎中ほど~先端にかけてまで太くなる黒い下唇がある。唇や顎の厚さは地域の種類別で差がある。
口や喉は丸呑みに特化していて、歯も少なく顎の力も強くないため、咀嚼や噛み付き攻撃には適さない。
大きな食べ物は道具で切らなければ飲み込めない。味覚はアグドナに比べると大雑把である。
最大で子豚サイズのものならそのまま呑むことが出来る。
舌は先細りで、それなりに長く突き出せる。喉奥付近になると舌の両サイドには手前向き斜めに切れ込んだようなヒダがある。
舌の先がヘビのように割れている者もいるが、これは生まれつきではなく単にファッションや戦化粧の感覚で切っているだけである。
割れた舌先を持つサーガルはレイン将軍が最初で、他のサーガル達のはみなレイン将軍を見習って真似たことになる。つまり舌先を切るファッションや風習はレイン将軍が台頭する以前は存在しなかった。
胸部、胸骨
腕から胸~腕、肩、胸板、腹、胴周りにかけては人間に近いが、
胸の中心からは「く」の字型の胸骨が大きく飛び出しているのが特徴。
この胸骨が飛び出しているあたりには胸毛が密集しているため、ただの毛の塊と思われがちであるが、これは骨が飛び出しているものである。
そのためサーガル用の装甲や衣装は胸骨がある部分は盛り上がっていたり、そこだけ開くような構造になっている。
胸骨の位置や形状は個体差があるため、突起部分が下の方であったり、真ん中あたりにある者もいる。
新設定導入後すぐは「新サーガルは女性に人間のような乳房がある」という描写がされていたが、
最新の公式設定では女性の胸は男性と同様に平らになっている。
男性のような胸筋はあるが柔らかい乳房は無い。
引きしまったスレンダーな体型であるが、しばしば肥満により脂肪を蓄えることがある。
手足、尻尾
指は手足ともに4本で、齧歯類の指に似ている。
鳥類のような足指と形容されることがあるが、元々はウサギやカンガルーの脚を元にしているため、鳥類や恐竜の指とは異なる。
手のひらの、主に物を掴む時に接する部分には肉球があり、滑り止めの役割を果たす。
脚は動物の脚のような趾行性(爪先立ち)。北部の森に住むものはよりこの傾向が強く、より動物的なプロポーションを持つ。サーガルのもっとも強力な武器はこの脚から生み出されるキックおよび武器を構えた体当たりである。
足指は真ん中の指と爪が大きく発達している。全ての指は自由に動くが、ものを掴むことは苦手である。その代わり、長距離を走ることを得意としている。長く走る為に、足の肉球は、手の肉球に比べて硬く、黒い色をしている。
先細りの長くしなやかな尻尾の先端には房毛がある。一般に、東方種・南方種のものは北方種のものより短い傾向にある。舵の役割を持つ。
動き
指を丸め、腕を振り、人間と同じように歩く。走るときは指を突き出し、中央の指に体重を乗せて走る。一歩一歩のステップが大きく、カンガルーやウサギのように跳ぶようにして走る。通常は腕をふって歩くが、何か道具を持っている場合、尻尾を腕の代わりに舵として使う。
ジャンプはバネのように動き、長距離を跳ぶことが出来る。また、強いキックを繰り出す。サーガルはエルタスの3種族の中でもっとも瞬発力と持久力に優れている。
年齢
加齢に伴う成長は地球人よりも早く、10歳になる頃には若い大人に該当する(10歳未満で既に地球人で言う14~16歳に相当)。その分寿命も地球人に比べて短く、60歳が大凡の平均寿命。
加齢すると顎先の毛や耳の毛が伸びる、頬がこける、目の周りのくぼみが大きくなる、皺が出来る、皮膚がたるむ、犬のように顔の方から白い毛が混じってくるようになる等の相応の外見変化が見られる。足腰が弱ることもあり、関節の軟骨が萎縮するため背が曲がる者もいる。寿命及び加齢による外見変化に関して性別による差は無い。
成人年齢に関して、北方原種は地球人で言う昔の日本の成人年齢(14~16歳)と同様の年頃がその扱いになるため、10歳に達する前に成人する。
【※暫定】南方はかつては成人年齢という概念自体が存在しなかったが、ゴールドリングで暦というものが浸透するにつれ明確な数字で定められるようになる。恐らく都市部では成人と認められる為により時間がかかる。
生殖器
女性器は陰核包皮部分に舌のような触手を持ち、男性器はその触手に掴まれやすいようにくびれを持っている(男性器のくびれには個人差がある)。
男性の生殖器は先端が先細りで、若干人間の亀頭に近い雁部分がある。仕組みはイヌ科などの哺乳類と同じで、ペニス部分は普段は鞘の中に収まっているが勃起すると根元から先端までが全て露出する。睾丸も哺乳類同様体外にある。
参考画像(※アダルト表現を含む場合があります。) |
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女性の性器にある触手については、恐らく元来の役割はどのような状況下でも男性の勃起を持続させ、
射精が終わるまで膣内から抜けないように巻き付いたままで、繁殖を確実にするためのものと思われる。
このような生殖法を行う理由としてはサーガルは元々臆病な生物であるため、生存の厳しかった時代は勃起を持続させるのが難しかった可能性がある。
また普段は蓋のようになっているが、女性がその気にならないとなかなか開かないため、強姦などを防止する役割もある。
発情は不定期で、妊娠期間はおよそ6-10ヶ月、妊娠中であってもほとんど普段と変わらない生活を行うことができる。一度に一人または二人の子を産む。特定のパートナーを持たず、群れ全体が生まれた子どもを家族として扱う。
子供
子供は生まれたばかりの頃はどの地方のサーガルも灰色でふわふわの姿をしている。
これはエルタス人全てに共通する特徴。
人間でいう2歳頃には全て生え変わってその地域に準じた色の毛になってくる。
子供のサーガルはみんな目が正面を向いており、北方サーガル以外は成長するにつれて横を向くようになる。そのため、目が正面向きのまま大人になる北方サーガルはネオテニーと言える。
子供の成長は早く、10歳で既に大人として扱われる。
子供の遊びは、北方サーガルなら同じくらいの子供と原生生物が相手だが、危険な遊びをするあまり死ぬ子供もいる。
南部~中東部のサーガルはアグドナ等の他種族の子供と色々な遊びを考え付いて行う。
生態・文化
北南で文化や社会性には大きな違いがある。
簡単には北方種のほうが原始的で、南方種のほうが文化的。
北部では長い間ほぼサーガル族のみの暮らしをしており、南部では早期からアグドナのような他種族と共に暮らしている。
北方種達は原生生物が多数生息する場所に長く暮らしているため南部のように文化が発展せず、原始的な生活や姿を残す形になった反面、
南方種達は他種族との協力を得て技術や文明を発達させ、文化的な種族として進化したのが大きな違い。
歴史は北方種が最も古い。具体的には北方種が南下して南方種となり、その南方種が再び北方種と混ざって中東部に住む混血種となった。
紀元前1000年以前の古代に北方サーガルの一部が狼(タリクシアン・アソシエーター)と共に後にレオノとなる東部を越え、長い間旅してきたのが南方サーガルのルーツだとされる。
北方種達は自然と隣接した環境下で狩りと宗教が中心の原始的な生活を長く続けていたが、レイン将軍による支配後は生活ぶりが一変する。
南部~中東部に住む者はアグドナとの強い結びつきがあり、長きに渡って協力して文明や各種技術等を発展させてきている。
性格
性格に関しては地域による違いが大きく出るが、おおむね単純で楽天的な思考をしている者が多い。
しばしば神経質さ、臆病さを見せることもある。
目の前の事以外を考えられないため、悪い面では忘れっぽいが、
良い面では特に根に持たない/これといった深い恨みを持たないことがあげられる。
行動や動作も大振りであるため、細かい作業や神経集中を要する作業には向かないが、
直観的で、自然や野生生物に対する全体的なセンスに長けるために狩りを得意とする。
論理的な思考は苦手で、思考能力は人間の14歳程度とされるが、
前述の如く直観的センスは歳をとってもあまり衰えずに残る。
基本的に善良な人々だが、単純ゆえに騙されやすいところや直接的な犯罪に結びつきやすいところがあり、
詐欺の被害者になったり、ケンカや性犯罪などを起こしやすい。
社会性
基本的に群れで行動するが、イヌ科のように群れの中にアルファや統率者や階級は作らず、
強いことは良いことだという発想こそあるが、強さによって人の上に立つという発想はあまりしない。
北方種は原生生物に接近した場所に住んでおり、外敵であり親のようなものである自然環境や生物を絶対のものとして畏怖することで群れを構成しているため、自分達の中に絶対的に強いものをつくろうとはしない。
(群れの中に野生のオオカミの模範的な役割分担は存在する。)
南方~東方種のサーガルは北方種達とは違い、技術や文明等の発達した環境下に住んでいるため、自然環境を自分達を支配する畏れるべきものと認識しなくなっており、自分達同士で力比べを始める文化がある。
ただしその力比べは主に狩猟やスポーツ等で発揮され、強さによる個人の支配自体は起きない。
リーダーシステム
レイン将軍のようなリーダーやヘッドの立ち位置は、北方ではだいたい年長者や、その群れ内で信頼を置かれている者から受け渡されることが多い。
ただ北方サーガルは言葉を交わさずとも「集団の意思」を理解できるため、自然とポジションが決まる。
書き言葉どころか鳴き声以外の言葉さえ殆ど持たない北方サーガル達には「成り上がる」という意識はなく、「本人も含め役職が自然に決定する」といった仕組みになっており、オオカミに似ている。
東方においては武術の手合わせや軽い試合などが行われて、ある程度の人為的な決定や推薦などがある。
南方では戦闘自体が珍しいため、強い者より、経験の長い者がなれる。戦いのリーダーというよりは役職の上での上司といった意味合いが強い。
言語
北方には言葉(人間の様な言葉)が殆ど存在しない。わずかな単語や、鳴き声や動作での意思疎通を行う。
北部に少数いるアグドナも同様なため、彼らの物々交換は非常に素朴。
文明地域との関わりのある人々は流暢に言葉を話せるが、一般的に文字は書けないという。
レイン将軍やリーリックも、最初は殆ど言葉を知らなかった。文字は生涯扱えなかったらしい。
現代では北方の人々もほぼ共通語を話せるようになる。
東方ではゴールドリングから来た話し言葉を使うため、ほぼ全ての人が言葉を話すことが出来るが、かなり動物的に訛っている。文字を読み書き出来る人は少ない。ゴールドリングから来た行商人はそれらを扱える事が多い。
南方ではほぼ全ての人が流暢に言葉を話せる。文字は習わなければ読み書き出来ないが、識字率は40%くらいに上昇しする。現代では教育の中に組み込まれているため、多くの人々が読み書き出来るようになる。
性差
原種サーガルや、原種の特徴を色濃く残している北方種には外見性格共に性別による差は無い。
南部や東部に関してはアグドナの影響を受けての性差がある。例えば女性サーガル用の服が存在するなどで、女性はより人間の女性に近くなる傾向がある。
特に南方系の女性サーガルには「一見可憐でしとやかそうだが、正義感が強く一本気の通ったところがある」というメンタリティがあるのが特徴。
生殖に関する権限については、生殖器の仕組みから基本的に女性にある形になる。
その関係からか、家庭内においても女性のほうがやや肝が据わっている節はある。
これに関しても個人差はあるが、家庭内や生殖に関しては女性の方に主導権があると思われる。
外で仕事などをする分には性別による差は無い。
恋愛と性的関心
地球人とは違い、同性愛に対する抵抗感を基本的に持たない。
これはエルタス人全般に普遍的に見られる特徴であり(アグドナの場合は若干異なる)
多数の群れからなる大家族の中で同性のカップルがいることは普遍的に存在する。
そして特定のパートナー一人に執着するということも基本的にしないため、カップルや伴侶以外の相手の子供を産むことも普通である。
家庭と育児
基本的にどの地のサーガルも群れもしくはグループを作って暮らし、そのグループが家族単位であるため、
子育てをする際にも同じグループ内であれば特に誰の子供という区別をあまりしない。
都市部においては、単独で子育てをする場合夫婦共働きである場合が多いため、両親の外出中、子供は安全のために育児施設などに預けられる。
アグドナとの共同生活をしているサーガルが単独で子育てを行うことはほとんど無い。
学校のようなものも存在する。
育児の際には、北部では大型原生生物の体液や植物の汁を与えるが、産業生産体制が確立している東部・南部では幼児用の食事が作られており、特に南部ではベビーフードが一般的。
適した職業
主に兵士などの戦闘員か、土木作業員、警備員、ボディーガードなどの肉体労働の他、
また自然への感受性に優れているので生物研究家や酪農家などにも向いている。シーグ王国では一部のサーガルもそのような研究家として、アグドナの技術奴隷と共に徴用される。
自然や生物への直観的な対応能力や強さを大いに発揮できる狩人や漁師も非常に適職。特に東部では狩猟技術が発達しているため、東方サーガルの多くは狩人や漁師として熱心に狩猟を行う。
観光地や商隊の多く通る地域では地元の原生生物に詳しい猟師サーガルがガイドを兼ねていることもよくある。
また、サーガル全体に共通する信心深さからほぼ種族全体で祈祷師や呪術師に適した能力があり、北方の者は特にそれが強くほぼ全員が呪術師とも言える。祈祷師は主に冠婚葬祭、雨乞い、日照り乞い、お祓い、などの神事を行い、呪術師は願掛けまじない、呪い、占い、などの呪術を行う。両方もしくはどちらかを行うにあたり神通力をもつためには惑星タルに点在する計数十箇所の祠を巡礼しなければならず、いくつかの聖地はタリクシアン植生内にあり、特にマゴイシタの祠への巡礼はかなりの危険を伴う行いである。
原始時代
サーガルは素手だと実はそれほど強い攻撃を持たない(後述)ため、武器を持つ以前のサーガル達は大きな獲物を獲ることは出来ず、
巨大な生物からは逃げ回って暮らしながら、小動物を足で捕まえたり、動物性タンパク質の豊富な植物を食べて暮らしていたのではないかと考えられる。
北方サーガル達にある森や自然に対する畏怖(魅了)による信仰はここから来ている。
ただし、かなり早い段階で武器を持てるようになっている。
それからは大型の獲物も獲れるようになり肉食が続き、やがて北方では植物食が廃れ、
体の大きくなった者が東部に進出して南方種と混ざり混血の東方種になったと言われている。
結果、南方種やアグドナと混ざり、狩りの技術をさらに洗練させた東方種達の自然に対する信仰心は薄くなって行った。
※ビロウス史実上でサーガル達の歴史が始まったのは武器を持てるようになってからで、
武器を持つ以前の生活は史実上では無かったこととされているため、原始時代でのサーガルの生活には謎が多い。
武器を持つ以前の生活はあくまでも一つの仮説である。
食性
元来形態面的には何でも食べることが出来るが、北方種は動物の肉を中心にした肉食性、南方種は魚や虫や植物などを中心にした雑食性である。
とは言っても惑星タルでは動物と植物の違いがほとんど無いため、食性の違いに関してはそれほど大した問題ではない。
北部では大きな動物の獲物を好んで食べ、時期によっては小動物や虫や草なども食べ、季節を乗り越える。
南部では調理も発達しており、ネヴリャンほどの種類には渡らないが一部の虫も一般的な食事として食べる。
(食べれる虫と食べれない虫の差が大きい。例えばエビはOKでクモはNGなど。)
戦闘スタイル
主な武器:槍、投げ槍、長刀、両手剣、サーベル、スリングショット。しばしばメイス。装甲に付けるレッグブレードや、爪に金属をつけて殺傷能力を高める道具もある。
盾はあまり使わない。(腕につけるタイプはある)
専ら接近戦~中距離戦を得意とする。
動体視力は非常に良いが視力そのものは低く、目が横向きについている関係から一点の的を絞り見ることができないため、
銃などの飛び道具は特殊な装備による補助がなければまともに扱えない。
散弾銃であれば補助無しでもどうにか扱える。
骨は丈夫だが、腰付きは細いためあまり重い装甲は身に纏えない。
レッグブレードや爪に付ける金属武器については主にシーグ占領時代に開発された。
殺傷能力が高く、割と非人道的な武器であるため嫌われている。
素手の場合:突進、突進からの体当たり、突進からのジャンプ蹴り、噛み付きからの投げ。
噛み付きそのもののダメージはネウリアほどではない。基本的に走ってからの攻撃になるので、狭い場所では不利。衝撃属性。
イヌ科の動物に似た狩りや戦闘のスタイルで、集団戦闘によるチームプレイを得意とする。
基本形は回避力と攻撃力。ジャンプ力を活かした立体的な動きが特徴。
サーガル古来の襲撃法は高いスタミナを生かして長距離を走り、逃げる相手が力尽きて弱るまでどこまでも追いまわすスタイル。
一つ一つの動作が大ぶりなため俊敏さはネウリアに劣るが、走り出した時の最高速度はエルタス人の中で最も早い。
そして持久力もエルタス人の中で最も高い。
サーガルの兵士はセラミック製の比較的軽い戦闘用装甲を身に纏い、敵とぶつかり合う際には防御面はあまり気にせず捨て身タックルな攻撃を行う。
突撃中のサーガル達はアドレナリンを大量に分泌しており、多少のことでは引き下がらず、思考もほとんどしておらず痛みにも鈍くなっている。
そのため攻撃力自体は非常に高いが、賢い指導者がいないとただのレミングになり下がる。
サーガル鎧
地域別で作りや用途が異なり、特に南北ではルーツが全く異なる。
北部のものは古来は原生生物と戦うために着る骨などを組み合わせた実用的なもので、それ以後からシーグ立国まではセラミックの原料が含まれる沼地の土をスコップ等で掘り、掘った粘土を乾かして粉末状化させたものに植物の繊維を混ぜて高温で焼成する形で素朴で原始的な鎧を作っていた。原生生物を模したものであったり、頭部や胸などの大事な個所にのみ被せて紐などで括っておくような簡単な出来。
北方の地でシーグ王国が興ると、レイン将軍によって東部のアグドナ職人達がいわゆる「技術奴隷」として連れてこられ、徹底的に改良された純戦闘用の鎧が完成した。これが現在、一般的によく知られている「サーガル鎧」である。このような鎧は元来の北方では技術などの不足により作られることは無かったものであるが、シーグ立国後は東部の技術とアグドナ技術者の確保により急激に技術化が進んだためそのようなものを作り上げることが出来た。
南部は原生生物がおらず、脅威となるものは盗賊くらいであったため、主に鉄製の装飾的な儀礼用の鎧が発達した。そして交易がはじまり、東部のアグドナが今の鎧の雛形を作り上げた。
東部では鉄が産出しないため、南とは別にセラミックの鎧が発展する。東部では早くからセラミックを素材として確保しており、アグドナの技術が加わることによってより良質な出来となっていた。生物を利用したものも多く、これは北方と同様だが、戦争の前後で急激に変化する。
西部は北方古来のものと同様に生物素材からなり、軽装で装飾的。しかし西方サーガルは史実として滅びているため、あまり多くの情報は無い。
北方サーガル(Northern Sergal)
北方サーガルにて記述
南方サーガル(Southern Sergal)
南方サーガルにて記述
東方サーガル(Eastern Sergal)
東方サーガルにて記述
西方サーガル(Western Sergal)
西方サーガルにて記述
ギャラリー
余談
名称に関しては完全にMick39氏による語感センスだけで命名がなされている。
ネウリアやタリクシアのように具体的な由来は存在しない。
ヒンディー語に海や湖などの水辺を示す「サーガル」という単語があるが全くの偶然であり関係は無い。
海外サイト、特にケモノに関した場所においては画像掲示板を通じて設定以上にその姿と名前が知られており、
ビロウスという創作世界のことは知らなくてもサーガルの存在だけは知っているケモナーは多い。
モチーフについてはファンの間で度々議論の的となるが、厳密な事実と言えるルーツは存在しない。
しかしルーツに近いものやデザインの上でモチーフとなったものはある。
その一つは「戦闘機」で、生物のモチーフとしては「ウサギ」や「カンガルー」など。
時期によっては公式から「毛トカゲ」や「サメの魚人」等といった呼称が出されていたこともあったが、
今現在の公式上では特に地球上の生物の分類を借りた獣人としての呼称は定められていない。
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