セイルザーン

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セイルザーン砂漠のどこか、木に腰掛けている南方サーガル

セイルザーン砂漠、またはセイルザーン(Sailzane)とは、惑星タル中部に広がる砂漠地帯。幅数千キロに及び、タル上の砂漠では最大規模の面積を持つ。

概要

「セイルザーン」は現地語で白い海という意味があり、岩石や砂はほぼ白色に近く、地中には塩分を含む。エルタスの生活に欠かせない塩の産出地の一つであり、ゴールドリングはここから産出した塩をコルビロウス塩湖産の塩と並んで主な交易品としている。

勾配や段差がほぼ存在しないため、広大な地平線をほとんどどの位置からでも見渡すことができる。岩場や砂地の大部分は白~ベージュをしているが、マゴイマゴイシタなどタリクシアン植生の森の付近では風に乗って流れてくる瘴気が空気中の色味を変化させるため、その風景は日によって赤や黄色など異なる色に見えることがある。

南部にコルビロウス塩湖およびゴールドリング、西部にネヴ山脈、東部にリベンク山脈マゴイの森、南東部にマゴイシタ、北部にシーグの領域が位置する。

環境

ゴールドリングからレオノ方面や西方にかけて「塩の道」と呼ばれる道路が敷かれており、行商人や旅行者のキャラバンが行き来する重要な交通経路となっている。

後述する理由から野生生物の驚異は少ない。災害としては広大な砂地や砂嵐など、主に地形や天候に起因する。また、これらの影響から、安定した人工の道路を敷くことが非常に難しく、砂漠を横断するキャラバンは古くから馬車などの動物牽引車を用いている。

レイン歴後期、技術的な進歩や人材の増加により、ゴールドリングレオノシーグ間を結ぶ鉄道路線の設置が実現した。

野生生物

ここに生息するタリクシアン生物の多くは塩の影響によって比較的大人しい性質を持ち、特にエルタス生物の貝類に近い特徴を示す傾向がある。ドンドコの砂漠亜種も少人数の砂漠渡りで遭遇しない限りはそこまでの脅威ではない。

ゴールドリングにおいて一般的な愛玩動物であるハムスターもセイルザーンを原産とする。

危険な生物はほとんどいないが、生息する生物の数そのものが少ないため食料に乏しく、生き延びることは人にとっても生物にとっても困難。

生物による災害では「砂まくら」(巨大なものは「ザブトン」とも呼ばれる)によってしばしば起こされる塩の道の破壊が最も目立つ。この生物自体は人に直接の害を与えないが、交通経路に打撃を与えるため行商人や旅行者からは忌み嫌われている。


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